AUTO TAMRON 1:2.8 f=28mm

 

 

 

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この28mm広角レンズは、1972年に発売された、タムロンの「アダプトマチック」という、マウント交換システムのレンズだ。
この方式は、
「Tマウント」と呼ばれる、いまでも天体望遠鏡などで採用されているシステムの後継に位置づけられる。

アダプトマチックの後継に、カメラとレンズの機械式連結システムの完成形となる「アダプトールシステム」が登場する。
アダプトマチックは、過渡期にあるシステムと言える。

ユーザーがレンズのマウントを自由に交換できることにより、たとえばニコンとミノルタのカメラボディを持っていても、マウントの交換によって同じレンズを使い回しすることができるのだ。

Eマウントアダプターを使う場合、アダプトマチックのラインナップである、M42、ニコンF、ミノルタSRなどに対応したEマウントアダプターはすべて市販されているから、使用の上での自由度は高いと言えるだろう。


このレンズは、非常に大きく重いレトロフォーカスタイプのレンズだ。
当時、28mm広角レンズの開放F値は3.5が多く、このレンズは2.8であることを売りにしていた。


当時のタムロンの広告には次のように書かれている。
「このレンズはF2.8の明るさですから、ピント合わせが容易で露光量のF値0.7の差は暗部に対しての肉のりが、ネガ上にはっきり現れます」。


技術者が書いたのだろうと思える実直な感じの宣伝文句だが、タムロンが公表する数値が「看板に偽りなし」であることは、多くのネットワーカーによって報告されている。
そうして、光学系設計の優秀さもまた同様に多くのネットワーカーによって報告されているのだ。



夕方近くになると太陽も傾き、撮影において光の角度が面白くなる。
暑い一日だった。こんな日は、名も知らぬ夏の野草を撮りたくなる。野生の歌を聞きたくなるのだ。




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近接撮影はすべて絞り開放で撮影したのだが、独特の背景ボケが面白いレンズだ。
もちろん、優等生的なボケではないだろう。
しかし、この手のボケを見せるレンズは、近接撮影で背景を離して木漏れ陽などの点光源を配置すると、光源が幻想的に描かれるのだ。

最短撮影距離22cmと寄れるレンズだ。近接撮影で背景を生かすなど、狙いを決めると、描写の可能性をより引き出せるレンズとなるだろう。
欠点と思える特性は、それまでになかったものを描き出す可能性を潜在させているものなのだ。

 

 

 

"Leaving, On A Jet Plain - Where Have All Flowers Gone "
 - Betsy & Chiris - [Vinyl record]