傾きかけてる太陽。病んだ獣がねぐらを求め、さまよい歩く。雑踏でネオンが求めているもの。
── 常に離れることのない影。それは僕たちの足がガラスの破片を踏み、赤い血に染まるとき、何を語るのか。(11/14)

飲食店は深夜まで混みあっている。ラーメン屋ではとなりの席の男が、うつぶせになって眠っている。
── 夜か。小さな橋は、黒い川の上、そこここに作られる。
僕の生活において、いったいどれぐらいの時間が ──。(12/13)

座ったままで為す事も、すべて、立って為すテンションでもって為す事。
── 疲れているのだろうか、何もかもが弱まっている。(12/21)

豪華客船の船室に、風に触れることの嫌いな人々の談笑。
「これは美味しいですな」「同感です。こちらも美味しい」。
── 海賊たちの奇襲、
船客たちの悲鳴。
海賊たちは歓声の中、色々な宝を見つけ出しては ── 失望し、海に放り込む。
「結局、何もありゃしねえや」。
海賊たちはつばを吐きながら引き返す。
── この世の中。エクシヴィジョン・ドックでの、海賊たちの処刑。(10/14)

ニーチェが僕たちに見せたのは、超人そのものではない。
超人がどのようなものであるのかという、説明言辞だけだ。つまり、「つっかい棒」なのだ。
しかしそれを否定してしまえば ── 最後のハーケンを打ってしまえば、次には。──。(12/13)

午後の日差し。舗装道路に沿う家々の間を通り抜ける。枯れかけた野草の茂る細い道。
野草は足にからみついてくる。そうして、土の路面の感触。
先の方には木々。そうして川だ。鳥の鳴き声ばかりが高く響いている。
── 選択肢。牢獄の中での悲惨か、この世界の中での分解か。── ああ、風か。(11/25)

ここ数日はあまり冷え込まない深夜。
外で少しばかり身体を動かした後、ふと上を見ると、学校の校舎の斜め上を、流れ星の走るのが一瞬見えた。
所々、雲は出ているが、それでも、無数の星が輝いていた。
そうして、ときおり吹く風が、雲を吹き流していく。(12/14)

夕方、郵便局に行く。
── 「おい、怒らしたら、あかんやないか」。
── 郵便局へ行った後、多少いさかいのあった友人の家へ。(12/14)

深夜、静かな、冷えた部屋の中に、時計の音ばかりが響いている。
── 日々の流れの中、無数の小さな事件。
人々の表情の示す幽閉、── 家々の境界。禁忌の数々。
そうだ、数えきれないほどの禁忌が僕を育てた。
僕にはやはり、僕の義務があった。── 歩いていくことなのだ。背後に、柵の拡大するのを知りながら。(2/9)





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