郊外。木々の茂る中、古びた木造の農家では牛を飼っている。
少しも連続部分のない、アスファルトの道路。
家々を、木々を、農地を通り過ぎるその道路は、曲がり、二つに分かれ、別の道路と交差し、彼方まで連なっている。
──
背の高いトウモロコシ畑に沿った坂道を登りきると、こんどは下りだ。
ところどころには、家々の屋根と煙。── さらに先の方には、高い煙突が見える。(7/22)

風。太陽の下に、土で築き上げられた家々や橋は、再び土の中に溶け込んでいくかのようだ。
水音のする中、夕暮れ時は近い。人々は皆、元の場所に返ってゆく。
夕暮れ時の香は路上に淡く流れ出し、鳥たちの呼び声は、遠くにかすかに響き、── 熱は立ち去ってゆく。(7/20)

廃船。橋が朽ち果てて落ちてしまったなら、そこにしゃがみこんで目を閉じるのも生き方だ。
── 疲れ果ててしまった人々は、砂の中にゆっくりと倒れてゆく。(7/20)

午後。汚れた窓の向こう側に空が見える。木々は風があることを教えている。
どこかから不思議な音が聞こえてくる。
── すべて、僕たちが出迎えるものはある。(7/17)

いっぱいに開かれた窓ガラスの外を流れてゆく風景。
熱した車内に、風は吹きこんでくる。数々の疲労も悲惨も、後ろへ後ろへと流されていく。(7/20)

小さな川に沿った家々や緑の茂み。
空白は存在せず、川沿いには生が、生活が、密集している。窓、窓、窓、・・・。
密集する生の間を流れる川。
夏の日、川は濁り、ぬるみ、光を反射させて流れていく。
── 密集する生活の間を貫く、ひとすじの無表情の輝き。(7/17)

欲望は笑い転げながら、挙げ句の果てには陽気さまで破壊する。(7/17)

数知れない阿修羅たちこそが、あの豹を理解するだろう。
── あの、雪に覆われた凍てつく山の頂に凍結していた豹を。(7/15)

夢。僕は、緩やかな山の斜面を切り開いた新しい街の中を、友人と歩いていた。
「なんだろうな、この家は」。
「よくあるんだよ、作りっぱなしで、人が住んでいない家は」。
僕は帰る途中だった。帰る?── その街は初めて見る街だった。
──
土の色が異様に鮮明なその街は、まだまだ未開発だった。
一軒ある店のすぐ近くには断崖がせまっていて、断崖の底には清流の輝きがかすかに見えていた。(7/14)

裏通り。小さな家々がごみごみと建ち並ぶその通り。
空間という空間に、人の生活の香が満ちている。陽に焼けた子供たちは、どの家も知っている。
それらがそこにあることを知っている。── 余計な意味付けなどせずに。(7/16)



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