夕暮れ時。黄金色の窓。── 東の空は青すぎる。(4/29)
田中冬二の詩には冷たい透明感と、遠い郷愁とがある。
あたたかい灯は、あくまでも郷愁としてあらわれる。
── すなわち、彼はそのときは、その中に住んでいないのだ。(3/15)
眠っていたのだろうか。土曜日の午後の、一時間ばかりの浅い時間の中の休息。(4/23)
蛙。僕の部屋の北側の窓を開けていたら、こいつが入ってきた。
このあたりに蛙のいる池などない。どこから来たのだろう。
かなりかわいて、ホコリまみれの蛙は僕の手の中で、必死でもがいていた。
大切なお客様だから、池まで運んでやろうというのに。(5/6)
芥川の死のまくらもとには、聖書が置かれてあったという。(4/21)
夕焼け。朱と黄金との光の中に太陽は沈みゆく。
木々も家々も電柱も、皆、薄黒いシルエットになっている。
西日はホームに長くさしている。線路ははるか、朱に染まり、その先は太陽だ。(4/21)
四年も前の、夏の上高地。
大正池。青く澄んだ朝の大気の中に、枯れた木々はもはや黙して語らず・・・。(4/22)
有島武郎。「骨」。彼の作品の中には、常に何かが渦巻いている。
なにも見捨てない主人公は、すべてのものから見捨てられていく。「母」からもだ。
── W君を思い出す。(5/6)
寿司屋。中年の男と女。夫婦ではなさそうだ。男は無口そうな感じだ。
アルコールが彼の口から言葉を引きずり出している。
僕の場所からは、彼の口の動きしかわからない。女はただうなづくだけだ。(4/14)
「淋しいので口から歌が出る」。自分の分身は周囲の空間に満ちる。(4/20)
町はずれの公園。曇り空の下だ。沈丁花のむせるような香。
── 甘くて魂をどこかにやってしまいそうなこの香は、いったい何なのか。
老人は、あるいはベンチに座り、あるいは犬の散歩だ。何か静まり返ってしまったこの空の下に、音のない歓喜。
それは、甘い香につつまれて、この場所を町の喧騒から隔絶しているかのようだ。(3/17)
ランボーが原口統三に。「そうわめくなよ」。(4/27)
ピンク・フロイド。人々の影がすべて消えていく。エコーズ。(4/12)
"Pink Floyd - Echoes (part one) Live At Pompeii" by Interstellar Factory
田中冬二の詩には冷たい透明感と、遠い郷愁とがある。
あたたかい灯は、あくまでも郷愁としてあらわれる。
── すなわち、彼はそのときは、その中に住んでいないのだ。(3/15)
眠っていたのだろうか。土曜日の午後の、一時間ばかりの浅い時間の中の休息。(4/23)
蛙。僕の部屋の北側の窓を開けていたら、こいつが入ってきた。
このあたりに蛙のいる池などない。どこから来たのだろう。
かなりかわいて、ホコリまみれの蛙は僕の手の中で、必死でもがいていた。
大切なお客様だから、池まで運んでやろうというのに。(5/6)
芥川の死のまくらもとには、聖書が置かれてあったという。(4/21)
夕焼け。朱と黄金との光の中に太陽は沈みゆく。
木々も家々も電柱も、皆、薄黒いシルエットになっている。
西日はホームに長くさしている。線路ははるか、朱に染まり、その先は太陽だ。(4/21)
四年も前の、夏の上高地。
大正池。青く澄んだ朝の大気の中に、枯れた木々はもはや黙して語らず・・・。(4/22)
有島武郎。「骨」。彼の作品の中には、常に何かが渦巻いている。
なにも見捨てない主人公は、すべてのものから見捨てられていく。「母」からもだ。
── W君を思い出す。(5/6)
寿司屋。中年の男と女。夫婦ではなさそうだ。男は無口そうな感じだ。
アルコールが彼の口から言葉を引きずり出している。
僕の場所からは、彼の口の動きしかわからない。女はただうなづくだけだ。(4/14)
「淋しいので口から歌が出る」。自分の分身は周囲の空間に満ちる。(4/20)
町はずれの公園。曇り空の下だ。沈丁花のむせるような香。
── 甘くて魂をどこかにやってしまいそうなこの香は、いったい何なのか。
老人は、あるいはベンチに座り、あるいは犬の散歩だ。何か静まり返ってしまったこの空の下に、音のない歓喜。
それは、甘い香につつまれて、この場所を町の喧騒から隔絶しているかのようだ。(3/17)
ランボーが原口統三に。「そうわめくなよ」。(4/27)
ピンク・フロイド。人々の影がすべて消えていく。エコーズ。(4/12)
"Pink Floyd - Echoes (part one) Live At Pompeii" by Interstellar Factory
