このところ、仕事の帰りに寄り道をする心ゆとりがなかったことに気がついた。
何かに追い立てられているとき、その瞬間瞬間をやり過ごすのに一生懸命になってしまう。
疲れきって家の最寄り駅までたどり着いたら、もうよけいなことは考えずにとにかくまっすぐ帰ろうと思う。
通りすがりのお店できれいな洋服を眺めたり、ていねいに入れてもらったコーヒーを一杯味わったりすれば、無意識に緊張してかたまっていた心とからだがほっと和むのに。
今日は、朝から肉体労働をひとりで黙々として、外回りもして、少しいつもより早く最寄り駅に戻ってきた。
疲れたけれども「少しいつもより早」かったことで、視界にスターバックスの明かりがはいってきて、私をそっと誘った(ような気がした)。
あたためてもらったアップルパイとチャイティラテ。外は雨模様だが、甘酸っぱくてやや歯応えのあるアップルに、チャイティラテのスパイスがよく合って本当においしい。
平日の夜更けのスターバックスは、私と同じようにひとりで来ている人々が殆どであたりの話し声は気にならない。
別に広いお店ではないのに天井が高くて開放的かつ落ち着いたインテリア。ほどよい距離感のスタッフの対応。
帰宅は30分ぐらい遅くなるが、重い足をひきずってぐったり歩く家までのいつもの道のりが、寄り道をすると楽しい散歩の時間に変わる。
秋の夜長は、ときには寄り道してみるといい。


