こんにちは。
Antique shop Rainbow road(レインボーロード)です。
フランスの名陶 ロンウィ(Manufacture des Emaux de Longwy)。
以前のブログでその窯元の歴史に触れましたが、その代表格はターコイズブルー地のエナメル陶器。
そこには草花や鳥が描かれ、温かみがあってどこかノスタルジック。
残念ながら1960年代に生産停止となり、その後はアート趣向の高級品へとシフトして行きました。
その黄金時代のものがちょうど100年を越え始め、アンティークとしての価値が高まり、価格は世界的に高騰し始めました。
実は「アンティーク」には確固たる定義は存在しません。
ただ、アメリカ合衆国で1934年に制定された通商関税法に「アンティークには関税がかからない」と明記されたのです。
そして、そのアンティークとは「製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品」と記されたのです。
この定義はWTO(世界貿易機関)でも採用され、その加盟国である日本もこれに従い、100年以上前に作られたものと証明されれば、関税がかからないことになっています。
こうして、「100年以上前のもの」という定義が世界中に広まったのです。
ただ、この定義はあくまで関税法上の話。
アンティークと呼べるかどうかは古いだけではなく、「古くて価値があるもの」が大前提にあります。
そして、100年経っていなくても、現在ではとても製造できないハンドメイドの美術工芸品で、なおかつ芸術的価値のあるものというのがアンティークの一般的な概念と言えるでしょう。
ただ、アンティークショップやオークションなどではこの「100年」という時間が価格に反映されやすいのも事実。
ロンウィのエナメル陶器もまさにその影響で価格が高騰し始めたのです。
私がこのエナメル陶器に出会ったのは、今から30年ほど前。
その頃に収集を始めていれば、今の半額、いや1/3以下で買い求めることができたでしょう。
でも、学生だった私には買う余裕などありませんでしたが。。。
これは本当に悔やまれます!



