「こんなはずじゃなかったんだけどなぁ」
ねずみの嫁には子どもがいない。
結婚して子育てするのが人生の目的と信じて疑わずに生きてきた。
それが、予想もしない人生のシナリオにぶち当たってしまったのだ。
何ひとつ自分ができる事が頭に浮かばないのだが、心のどこかで
「何かのために生きなきゃいけない」
そう叫んでるもう一匹のねずみがいる。
まさか人生の中盤で自分の人生を練り直すことになるとは
ねずみの嫁はそう独り言を言った。
ねずみの夫と話をしていると、書店に行けば知恵がでるんじゃないかとなった。
そうして、ねずみの嫁は人混み渦巻く
渋谷の本屋にやってきたのだ。
簿記2級?TOEIC?公認会計士?
それでも、やってみようという力が湧いてこない。
とりあえず、気分展開をしてひらめく時を待とうと結局レース編みの本を買って店をでた。
その夜、夜空のお月様がねずみの嫁に語りかけてきた。
「一匹一匹必ず生まれてきた意味がある。」
ねずみの嫁は、自分の人生に真剣に向き合おうと決意した。