今日は私が1番書きたかったことを書きます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです
今日2020年11月1日は天赦日です。
天赦日とは全ての神が天に昇り天が万物の罪を赦す日
全ての罪が赦されるので、なかなか始められなかったことが何の障害もなく始められる日
『天赦日』
私は夫が闘病するまで知りませんでした。
夫は病気発覚と余命宣告が同日でしたから、治療といっても延命治療です。
それでも私は1日でも長く生きてほしい。
もちろん夫だって同じ想いだったはず。
もしかしたら奇跡が起きて癌が消えるかも知れないとすら思っていました。
そんな中でいろいろ検索しているうちに
『天赦日』というのを知りました。
それが夫の誕生日から1週間後!
しかも天赦日+一粒万倍日+大安という滅多にない、超ラッキーデー
私はその日に賭けました。
奇跡が起きるかも!
夫は2018年9月4日から緩和医療科へ入院しましたが、トイレは亡くなる2日前まで自分で行けたし、薬も亡くなった日の朝まで口から飲んでいました。
亡くなる前日の晩なんて夜通し喋り続けていたんですよ(ほとんどがせん妄ですが)
そんな人が数時間後に亡くなるなんて、私は微塵も予想出来ませんでした。
ただ看護師さんには亡くなる朝に
「今日か明日かも」
と言われましたが、私はそれでも信じていませんでした。
事前に、看護師さんからどんな状態になったら死が近いのかを聞いていたことが、まだ起こっていなかったから。
それなのにそれは突然でした
その日、私は夫が利用していた信用金庫で私名義の口座を開設する約束を夫としていました。
天赦日に新規口座開設が良いらしく、独りになっても私がお金に困らないように、という想いも合ってね
そのために私は前々から有給休暇を取得していました。
こんな時に口座開設している場合じゃないとお叱りを受けそうですが、朝になったら夫はいびきをかいて寝ちゃったし、病院から信金は近いし、何より夫と約束していたから開店と同時に行って開設してきました。
私が信金から戻ると義妹(夫の妹)が義母を病室へ連れて来ました。
義母は夫に叱咤激励したあと義妹と一緒に帰りました。
入れ替わりに娘が早退して来ました。
私はその日の朝に看護師さんから言われた
「今日か明日かも」
というのを娘にLINEで伝えましたが、夫は死なないと思っていた私は
「仕事終わってからでも大丈夫だよ」
と送ったんです。
当然なんの根拠もありません。
でも今日は死なないと思ったんです。
いつもは私の言う事を素直に聞く娘なのですが、その日だけは言う事を聞かずに早退して来ました。
娘が到着したのは午後の1時でした。
娘も私も昼食はまだだったので、私は病院内にあるコンビニへパンを買いに行くため病室を離れました。
娘と2人きりになった夫は右手を左右に振って「無理無理」と言ったそうです。
私がコンビニから戻り家族3人揃ってから夫の血圧が60を切り、下顎呼吸が始まりました。
そこからはあっという間でした。
一度息が止まったあと、夫は口を大きく開けておもいっきり息を吸い込んだから、私たちは息を吹き返すと思いましたがそれまででした。
夫は自分独りの時ではなく、義母と義妹がいる時でもない、家族3人揃った時を見計らい私と娘の見送りだけを選んで逝ったように思います。
そして私が1番気になるのは、慌てたようにまるで天赦日を選んで逝ったとしか思えないんです。
前夜せん妄で「島根にいる」って言ってたし…
島根って出雲大社
出雲大社って八百万の神様が集まるんですよね。
夫がそれを知っていたとは思えない。
夫の死後、数人から
「いろいろ赦してほしいから天赦日を選んで逝ったのでは⁉︎」
と言われました。
初めは私もそうだと思いました。
でも私の親友だけは、後悔し自分を責め続ける私に対して
「違う、逆だよ、旦那さんは〇〇ちゃん(私の名前)を赦すよって天赦日を選んで逝ったんだよ」と言いました。
もう夫に聞く術もないから私にはわかりませんが、親友の言葉に私が救われたのは確かです。
本当のところはどうなんでしょうね。
夫のお迎えがきたら聞いてみます。
偶然かもしれない不思議な話に最後までお付き合いいただきありがとうございました