一昨日、畑のオーナーの友人から電話で、「出たよ」のひと言。

 

もちろん季節外れの幽霊でも、ボーナスでもない。

毎年、この時期恒例のタケノコ掘りのありがたいお誘いである。

 

掘りたての新鮮なタケノコを食べられるだけでなく、竹林の中で、春ならではの”旬”を体感できるのは、なんと贅沢なことか!

というわけで、本日は、去年より10日も早い、タケノコの初掘りに出かけてきた。

 

この日はやはり、タケノコ掘りにはちょうど良い日とみえて、お隣さんも夫婦揃って初掘りらしい。

 

タケノコの周囲をスコップを押し込んで、ふた回りもすれば根が切れて、あとは一気に掘りあげるのがコツという。


 

結局その日は、大小合わせて7本も掘り上げる大収穫。

 

タケノコが入った篭を背負うと、ズシンとくる重さが、なんとも心地いい。

 

エッセイストにして食通の太田牧師は、著作の中で、掘りたてのタケノコの美味しい食べ方を披露している。

もちろん氏ならではの、野趣たっぷりの調理法で、家庭では到底まねできないのが残念。

 

その調理法とは鉄砲焼という、いたって簡単な方法で、要はタケノコの皮で蒸し焼きにするのだ。

 

まず皮付きのタケノコの根から穴をあけ、節を通して、そこに醤油とお酒を注いで蓋をしてから焚火で焼くという。

掘り上げたばかりだから灰汁がない。

 

実は前々からこの方法で、タケノコを食べたかったのだが、このご時世、焚火ができないことになっている。

 

、、というわけで、試しに自宅でタケノコの柔らかい部分を切り、それに醤油と日本酒を掛けてアルミホイルに包んでオーブンで焼いてみた。

苦味はあるが、エグ味のまったくない、まさに春ならでは”旬”を堪能したのは言うまでもない。