山   写真 温泉

●幕山・南郷山 梅 2012年3月18日(日) 曇りのち雨 温泉付き

  神奈川県湯河原町 幕山(625m)・南郷山(611m)
山   写真 温泉
<参考コースタイム>

 JR湯河原→バス(12分)鍛冶屋バス停→(1時間10分)南郷山分岐→(20分)南郷山山頂→(30分)自鑑水→(20分)幕山山頂→(40分)幕山登山口→(バス10分)ゆとろ嵯峨沢の湯→(バス10分)湯河原駅

参考歩行時間:2時間40分

<日帰り温泉>

 ゆとろ嵯峨沢の湯
<参考記録> 2007年2月10日の幕山


今年は26年ぶりの”大寒冬”というので、梅の開花が大幅に遅れ、3月中旬になってようやく梅の便りが聞かれるようになった。

4000本の梅林で有名な幕山公園は今が見ごろらしい。


・・というわけで、曇りのち雨の天気予報を承知で、湯河原に近い幕山(625m)に2度目の登山。

今回のコースは、鍛冶屋バス停から南郷山に登り、幕山から麓の公園に下山。スタンダードな登山コースとは逆コースを辿ることになる。「登りより、下山に梅林を見た方が良い」というのが逆コースを選んだ理由。

湯河原駅に7時30分頃着。駅頭には、10名ほどの登山パーティが1組いるだけで他に登山者の姿はない。

1台バスをやり過ごし、8時発のバスに乗り込んだ登山者は、結局われら4人だけ。


鍛冶屋バス停に降り立つと、樹齢800年のクスノキの大木があり、薄暗い林の奥にに五郎神社がある。神社脇の道標に、「幕山4400m」、「南郷山3600m」とある。
山   写真 温泉 山   写真 温泉
樹齢800年のクスノキ          五郎神社

道は歩きやすい舗装道路だが、かなりの急勾配。15分ほど歩くと、人家が絶え、振り返るとみかん畑の向こうに海らしきものが見えて来た。

晴れていれば、のどかな散策コースに違いない。

山   写真 温泉
山   写真 温泉

今日は、天気は悪いが気温は高くなるようで、急坂ということもあって、かなり汗ばんできた。とうとうシャツを脱いで、Tシャツ1枚になった。
山   写真 温泉
箱根ダケの群生
この道は、樹林が少なく、ほとんどが身の丈以上の竹笹で覆われている。この竹は、細くなよなよとした「箱根竹(ハコネダケ)」と呼ばれるもので、文字通り箱根周辺で見られる固有の竹らしい。

この竹やぶから、盛んに鶯の声が聞こえてくる。親子の鶯か、まだ慣れない鳴き声のあとに、朗々とした「ホ―ホケキョ」の親鳥の声がこだまする。


歩き始めて、ほぼ1時間で南郷山と幕山の分岐に着。
山   写真 温泉
南郷山の分岐(白銀林道)
背の丈以上に生い茂ったハコネダケやヒノキ林を抜け、分岐から10分ほど歩くと急に視界が開けて来た。

驚いたことに、わずか数百メートルの低山から足下に雲海が広がっている。

山   写真 温泉

折り重なる山波は一体どこの山だろう。地図を広げてみるが、それらしい山がない。
山   写真 温泉
方角からすると、正面に長く延びる小高い山の稜線は、真鶴半島か?

雲海たなびく真鶴半島を望む光景は、めったに見られない。予想外の景色に、ちょっと得した気分になる。

歩き始めて、ほとんど休憩らしい休憩も取らず、1時間半ほどで、南郷山の山頂に着。広いカヤトで、解放感がある。

時計を見ると、まだ9時50分。ここでザックを降ろして、ひと休み。

晴れていれば、山頂からは真鶴半島が見えるらしい。

北西に見える山が星ヶ山(814m)。
山   写真 温泉

10分ほど休んで、早々に山頂を後にして、向かうは幕山。

山   写真 温泉
相変わらず鬱蒼としたハコネダケの急な山道を下り、やがて自鑑水という、薄暗い林のなかの小さな池に出た。
池に出たというより、白銀林道から「自鑑水まで500m」という道標があり、ちょっと寄り道のつもりで歩いてきたのだ。

どうやら幕山へは林道を通らず、この道を通るのが正規のルートらしい。
山   写真 温泉 自鑑水
「自鑑水」とは、源頼朝が挙兵後、石橋山の戦い(1180年)に、敗れたが、落ちのびる途中、この池で自害を決意したという。末期の水を汲もうと水面を見て、乱れた髪を直すと、平家を破り天下を治める自分の姿が映り、自害を思いとどまり再起を期したという。別名「自害水」ともいうそうだ。

Kさんがその由来を知って、「頼朝が心機一転、再起を決意したパワースポット」だと言って、いたく感動した様子!!


そう言えば、われわれが本日辿るコースは、湯河原町役場が定めた「鎌倉幕府開運街道」らしい。道標には必ずこの文字が刻まれている。


道はヒノキの疎林に入り、霧は濃くなるばかり。時おり雲間から日が差し掛けてくるが、厚い雲を追い払うほどの力強さがない。
山   写真 温泉
自鑑水から20分ほど急坂を登って、幕山の山頂に着。

バス停からスタートして2時間30分の所要時間。

さすがに山頂にハイカーの数が多い。

昼にはだいぶ早い11時だが、ここで昼食。

例によってワインを持ってきたので、ひとまず乾杯。今日は、ブルーチーズとクラッカーを持ってきたので、ワインを2杯ほど・・。汗で冷えた身体が少し温まったきた。
山   写真 温泉
今回は、「たられば」が多いが、晴れていれば、山頂から真鶴半島の向こうに大島、初島、さらに駿河湾を望み、富士山も遠望できるとか。南に目を転ずれば、伊豆天城の山々、東方には房総半島も望見できるという。


1時間ほど昼食時間にかけ、12時近くに出発。

30分ほど急坂を下ると、広大な梅林に着く。


残念ながら、この頃になると、小粒ながら雨が降り出して来た。

しかし霧雨で山が煙り、梅林にそぼ降る雨の風情も良い。

山   写真 温泉

実は、幕山梅林は当初3月11日で終了の予定だったそうだが、1週間延期して、本日(18日)が本当の最終日とか(おかげで入園料は無料)。

それでも、梅はまだ7分咲きというから、今年は余程の異常気象なのだろう。

山   写真 温泉
山   写真 温泉
山   写真 温泉
園内をゆっくり梅を見ながら逍遥。桜と違って香りが楽しめるのも良い。

もっとも、花粉症のせいか、ずいぶん後になってようやく「梅の香りがした」という”可哀想な人”もいる。
山   写真 温泉

山   写真 温泉 山   写真 温泉 公園入口のテントで梅のアイスクリームを食べ、土産物屋を冷やかしながら、ぶらぶらと駐車場に向かう。この頃になると登山者というよりは立派な観光客。

出口付近で、本日の日帰り温泉「ゆとろ嵯峨沢の湯 の無料送迎バスを待って乗車。


本日は一日中、雲の下を歩いていたはずだが、湯上がりの後は顔がヒリヒリ。よく見ると、鼻の頭が薄っすらと日焼けしている。

もちろん湯上がりの冷えたビールで喉が鳴る。


本日の山行歩数は15000歩也。

山   写真 温泉
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村