ある冬の夜、都心の高層ビルにあるオフィスビルで働くサラリーマン、田中は、深夜まで残業をしていた。疲れた体を引きずりながら、エレベーターに乗り込んだ田中は、ボタンを押して上の階に向かおうとした。しかしその瞬間、エレベーターは急に揺れ始めた。

「何だこれは…」と思いながらも、田中は怯えるよりも先に、どうにか安全に昇降させようとボタンを押した。ところが、エレベーターはますます激しく揺れ、やがて停止してしまった。暗闇の中で、田中はパニックに陥りかけたが、必死で自分を取り戻すことに成功した。

すると、急にエレベーターが再び動き出し、急降下し始めた。もう一度ボタンを押したが、何の反応もない。次第に速度を増していき、田中は状況に恐怖を覚え始めた。そして、突然エレベーターが停止し、暗闇のまま静寂が訪れた。

不気味な沈黙に包まれたエレベーターの中で、田中は周囲を見渡した。その時、突然エレベーターの中に幽霊のような影が浮かび上がった。その姿は不気味で、田中は恐怖に震えた。

「誰だ!?」と叫ぶ田中に、幽霊は静かな声で言った。「私はこのビルで亡くなった霊。長い年月、このエレベーターの中に閉じ込められていた。」

田中は絶望感に包まれながらも、幽霊の話を聞いた。その霊は、かつてこのビルで悲劇的な出来事に巻き込まれ、そのままエレベーターに取り残されたのだという。

「助けてくれ。私をこの呪いから解放してくれ。」幽霊は必死の声で懇願した。

田中は当惑しながらも、幽霊を解放する方法を考えた。そして、ふと思いついた。

「もし、私があなたの手を取り、一緒に外に出られるなら、助けてあげよう。」

幽霊は驚いた表情を浮かべ、そして静かに田中の手を取った。その瞬間、エレベーターは再び動き出し、そして突然開いた扉の向こうには、明るい灯りが輝いていた。

「ありがとう。私はもう二度とここに戻ってこない。」幽霊は言って、田中の手を離した。

その後、田中はエレベーターから出ると、ビルの外に出られた。そして、振り返ると、エレベーターは再び動き出し、幽霊の姿も消えていた。田中は深い suspiro(ため息) をつき、その場を去った。

深夜2時のエレベーターに閉じ込められた田中の体験は、その後も誰にも話さず、忘れ去ろうと決意した。しかし、時折、未だにあの恐怖体験を思い出すことがあるのであった。

終わり。