たった今、読了しました。
読み終わった瞬間にレビューを書きたくなったのは、ほとんど初めてかもしれません。
Twitterで、出版時から有川浩さんが推していて、本屋さんの話と知った時から、気になってはいたのですが、なかなか読めずにいました。
運良く、図書館で借りることができたので、念願の読了です。
物語は、本屋さんで起こった万引きという悲しい出来事から始まります。
万引きをしてしまった少年が、書店員の主人公に追いかけられて、思い詰めて、車に突っ込んだ。
その少年は、実はいじめで万引きをしてしまった。
少年は命に別状はなかったけれど、その背景を知った、でも現実を知らない人々は、主人公を責める。
「いのちよりも本が大事なのか」
「車に突っ込もうとするまで追い詰めたのはおまえなんじゃないか」
SNSで。郵便物で。電話で。
ついには主人公の写真を撮る人まで出てくる。
あたかも、自分がヒーローのように。
この冒頭は、ぞっとしました。
今の時代、実はありふれている出来事なんじゃないかと。
私も、自分が気付いていないだけで、SNSでの発言で、誰かを傷つけてしまっているかもしれないということに。
この事件がきっかけで、主人公は長く働いていた書店員を辞めることにします。あたたかい本屋さんを、守るために。
ただ、ずっとこの手で売りたいと思っていた本を売ることが、同時に出来なくなります。だから、仲間たちに託した。
この本を中心として、物語は進んでいきます。
涙は流れるかもしれない。
けれど、悲しい涙ではありません。
帯のキャッチコピー通り、涙はたくさん出た。
なんで、という涙もあった。でも、温かかった。温かい物語だった。
この本に出てくる人たちは、みんないい人ばかりです。
悪いのは、少年をいじめた人たちと、
ヒーローもどきの人たちです。
でも、この涙は絶望の涙じゃない。
前を向いて、歩いて行こうという涙だ。
あー、大好きだ。この本大好きだ。
文庫本も出たそうだけど、
また働き始めたら買おうかな。
手元に置いておきたい本だ。
すみません、脈絡ないですよね。
え?いつも通り?(笑)
思いつくままにキーボード打っているもので、ご容赦くださいませ。
では。
