「漫画家さんなんですね、もし鳥山明先生に会うことがあったら伝えてほしいことがあるんです」
と、むかしあるお医者さんに言われた。
小児病棟にいたとき、ドラゴンボールが大好きな男の子と出会ったんだそう。
その子は治療のたびにはげしく泣くので、お母さんも辛くてみていられなくて部屋の外に出てしまうほどだったんだそう。
そんな子が、ある時から急に泣くのをやめた。
それはベジータがブゥを倒すために自爆するシーンを読んでのことだった。
「ベジータ、フリーザの時は泣いてるやん。それがな今回は泣かなかってん。
ベジータは家族のためにって思ったら強くなれたんや。
ぼくはベジータ強くてかっこいいから大好きや。
ぼくもお母さんのためにもう泣くのやめる」
それからは二度と泣かずに治療を受け続けたんだそう。
その先生からは、ドラゴンボール全巻ブックオフで買って持っていってあげたこと。中古の漫画本なんて病棟に持ち込めないから、徹夜で1ページ1ページ消毒したこと、色々聞いた。
鳥山先生はあまりに遠い存在すぎてとても私は伝えられなかったけど、今やその子には手の届く存在になったのだから、きっと直接お礼を言いにいけるだろう。
https://x.com/hidekiccan/status/1766449149237755909?s=46
キャラクターのすごいところって、こういうところなんだよな