すりガラス




難しい階段を下っている

平面な感覚に

バランスを崩して


ぼやけて理解不能な

立体感のない現実ならば


すりガラスを

カレイドスコープにして

幻想の中に作ってみせる

新たな立体感


すりガラス越しの視界を

歩み出した先に

新たな感覚に辿り着く 

晴眼者には感じられない

幻想と現実が交差する幽玄の美学に


難しい人ごみをかいくぐる

平面な感覚に

距離感を失って


ぼやけて理解不能な

絵本みたいな現実ならば


すりガラスを

カレイドスコープにして

想像の中に築いてみせる

新たな言の葉


すりガラス越しの世界に

閉じ込められたまま

新たな言の葉に辿り着く

晴眼者には捉えられない  

感覚と芸術が交差する幽玄の美学に