ぴいまんにくづめ🫑🫑🫑🎉🎉





そんなことある??

私の日常を
遠くからでも見える望遠鏡なんて!!

ちょ、ちょ、ちょっと!!


もう一度望遠鏡を貸して!!



オカヒコから奪い取って彼を覗いてみると彼がもっと大きく、幾つにも見えるが、その周りが花畑のように見えていた。





何で何も言わないの??!
マドカが突然望遠鏡を取り上げて私を見る。


ミコトの日常が見える望遠鏡がホントにあるの!?!



私を見ながらマドカも無言だ。





マドカは望遠鏡をクルクルと回す。










綺麗〜〜!!
ミコトがステンドガラスの中にいる!!



パパからのプレゼントはこれね!



その時母が部屋に来て

もうとっくにお茶菓子が出来てるのにね、

と言う。

何だかあの人がまだ居そうで、
パパの書斎に来るのが怖かった、

とも言った。


ママ、

これを見てよ!

と、マドカが望遠鏡を渡す。


母はレンズを覗きながら、
やはりクルクルと回して、

まぁ、なんて綺麗な


万華鏡!


なんでしょう!?!??!



と、いい放った。


母は本棚の方を見て回していたので、
そこに人の姿は入っていなかったらしい。



やっぱり。



万華鏡、


なのね!?


女たち3人は無言でうなづいた。





う、ウソツキ!!!


ここに大嘘つきが一人いるわ!



私はオカヒコの両肩に掴みかかった。


ごめんごめん、ごめんなさい。


君のこれからが僕にずっと見える望遠鏡があったらな〜、と思っただけなんだよ。


じゃあ、万華鏡、
なのね??


そう。万華鏡、
だよ。


覗いてる景色の一部が
鏡のモザイクの中に混ざって見える、
多分特注の万華鏡なんだね。
オカヒコは笑いながら


外側が革張りで、全く望遠鏡を真似て作ってあるんだよ、


お父さんはお茶目な人だね、と言った。


そして、書斎の机の上に載った写真立ての、
マドカと私を両腕に抱き
微笑っている父を見つめて、


美味しいカモミールティーでしたよ。
ごちそうさまでした。


と、静かに呟いた。



母は一瞬変な顔をしたが、
あの人がカモミールティーを好きだったのをご存知なんですね、


と、笑った。


それにしても。


この書棚は回るのね。
回ったなんて。。。


知らなかったわ。




やはり知っていたのは窓花だけだった。
今日、
窓花が来ていなかったら、父が私に残した遺品は探せなかった。


それも父の差し金だったかは
わからないが。


望遠鏡(万華鏡)をどけた箱の底に
2つ折りのメモ書きがあり、




愛する深言へ

パパは、広い場所からいつも君を見ることが出来るようになった。
だからこの望遠鏡はもういらないよ。
君にあげるね。
これからは美しいものを沢山見てくださいね。



と、二つ折りになったメモ書きがあった。


パパ、

私は今、パパがどうしているかが
この望遠鏡で見たいわ。



と、私は号泣した。



父の残した私への深い愛を思い、


この、本に化けてちゃっかり潜んでいた革張りの箱に
逢えて本当に良かった。 と、
泣くばかりの私の肩を


丘飛呼は抱きしめていた。





             つづく



しらっとして、


つづく。と言って、ごめんなさい。


次回は本当に本当に、

最終回にしたいと思います。🙏🙏🙇🙇🙇