中央線古書展が開かれている、西部古書会館へ。
棚を見ていると、鉄道に関する趣味誌が並んでおり、そんな中から、「東京人1999年9月号なつかしの鉄道をたずねて。」200円を購入する。以前は、定期刊行雑誌バックナンバーをバラで買うことはしなかったのだが、大屋幸世「蒐書日誌」を読んで、単行本になっている文章でも、できるだけ初出で読みたいとの言動に影響されてのことか。
どうも、コレクターの志向として、雑誌を集め始めると、創刊号から揃えたくなるということも、バックナンバーをあまり買わなかったことの理由。
「鉄道ピクトリアル」「鉄道ファン」「鉄道ジャーナル」は、通販やヤフオクなどで買ったりして、創刊号から持っていたのだが、落語家の柳家小ゑんが、自身の新作落語「鉄の男」を、交通新聞社新書に加えるに当たって、登場人物である主人公が持っている鉄道雑誌を上記3誌に加えて、交通新聞社の出版物である「鉄道ダイヤ情報」を入れたことで、「鉄道ダイヤ情報」も創刊号から集めることになってしまった。まあ、「鉄道ダイヤ情報」は宮脇俊三も愛読していたというから、持っていて損は無いのだが。
話を戻すと、単行本収録されている作品でも、雑誌の初出で読む意義というものは存在する。紙面レイアウトの関係で、文章が変わっていることもあるだろうし、どういう特集の中で、その文章が書かれたか、ということにも意味がある。今回の「東京人」で言えば、宮脇の文章「昭和の鉄道少年、大いに語る」が収録(これは「KAWADE夢ムック 文藝別冊 宮脇俊三」に収められている)されているのだが、単行本で独立した記事として読むよりも、今回の特集である「なつかしの鉄道をたずねて。」との文脈を通して読むべきであろう。そう考えると、単行本収録作品であっても、掲載された雑誌の特集が何であったかを考える必要があるのだが、さすがにとんでもなく手間が掛かりそうなので、やらないだろうが。


趣味の古書展が開かれている東京古書会館へ。
早稲田大学図書館編「早稲田大学図書館館蔵資料図録」というものを手にする。鉄道に関する資料は無かったのだが、定価7000円が1000円ということで、つい買っとなってしまう。定価が高い本が古本として安く売っているのを見ると、つい儲かった気持ちになってしまう。心理学では、こういった判断基準を与えるものを、アンカリングと言うそうな。
篠村書店店頭の棚で、日本国有鉄道・自動車局「国鉄自動車30周年史」函欠1500円が売られていた。まあ、鉄道には直接関係のない資料だし、函欠でも良いか、ということで購入。