高木豊「JR28兆円の攻防 鉄道の未来を賭けた大倉当局との闘いのドラマ。」(B6判、全274ページ、日刊工業新聞社1997年7月25日発行、定価1600円)
目次
第1章 JRの模範、電鉄型経営の危機(p3)
第2章 JR東海上場(p41)
第3章 JR完全民営化への課題(p77)
第4章 整備新幹線は、国鉄債務問題の前しょう戦(p121)
第5章 国鉄長期債務28兆円の憂鬱(p165)
第6章 国民負担21兆円は誰が負担するのか(p195)
第7章 国鉄長期債務28兆円問題は、行財政改革の一里塚(p231)
表題からすると、旧国鉄から清算事業団が引き継いだ長期債務に関する政治闘争を書いた本のように思えるが、目次を見て分かる通り、本書執筆時点での、政治的レベルにまで及ぶ鉄道に関する各種問題を取り扱ったもの。最終的な話としては、長期債務をどうするか、ということに及ぶのだが、それに当たっては、鉄道関係者の話を主に聞いてばかりで、この債務をどのように扱うのが政治的・経済的に見て妥当かとか、このように処理するとこのような問題が起こると言った、マクロな見方がされておらず、鉄道と政治の中で議論が終わってしまっている。