安田浩一「JRのレールが危ない」(B6判、全128ページ、金曜日2006年4月25日発行、定価900円)
JRの合理化と組合弱体化のため、保線作業の外注と簡略化が進んでいる、というのが本書の主張なのだが、具体的なデータに乏しく、いまいち世論を動かすにまでは至らない。情報の提供が千葉動労のため千葉の保線が極端に脆弱化しているような記述になっているし、棒グラフとしてはあまり好ましくない、根元の部分を折れ線で略して、その増減を実態以上に膨らませる手法を採っているなど、その報道姿勢に疑問を覚える。
参考になった話としては、学者へのインタビューで、JR西日本が福知山線にATS-Pを配置できなかったのはコストの問題だけでなく、技術設計者が不足していた(p102)ということぐらいか。