SL広場で開かれている新橋古本市へと立ち寄る。
川島重成「ギリシア旅行案内」に続けて、降旗道雄「国鉄気動車ガイドブック」(誠文堂新光社)840円と、柳沢健一「国電再入門」(鉄道図書刊行会)600円を購入。「気動車ガイドブック」は気動車各形式の写真と車両図面を掲載したもの。「国電再入門」は、技術的な面を中心として、運用の範囲にまで触れられたもので、統計データも多く、資料的な価値が高い。元となっている「国電入門」は昭和40年発行とのこと(未見)。
一般書6冊と、佐藤充「鉄道業界のウラ話」(彩図社)100円を購入。文庫や新書が100円均一で売られているのが、この古本市のありがたいところ。
鉄道書をまとめて売っている棚があったのだが、いずれも高く、プレミアが付いたものになっている。仕方ないな、と隣の棚を見たら、「チェーホフ全集」5000円があった。チェーホフと言えば、その代表作「かもめ」は、博多~長崎を走る特急内で繰り広げられる群像劇、という訳ではないが、宮脇俊三が自宅の建て替えで書斎のスペースが減って蔵書を整理した際にも、最後まで残した、と「旅は自由席」にあったので前から興味があった。宮脇が勤めていた中央公論社から出ているということで、宮脇も編集にタッチしたのかと思ったのだが、本書の発行時点の昭和44年では、すでに「中央公論」の編集長などを務めているので、氏が残したというのは、純粋に作品としての面白さということなのだろう。
などと思いつつ、家に帰って調べてみたら、「チェーホフ全集」は昭和35年にも出ており、こちらは出版部で現役時代の宮脇がタッチしたものと思われる。まあ、再版の方が誤植が少なくてよろしい、との言葉を思い出しておく。
さらに同じ店の棚を見ていくと、ジャパン・ツーリスト・ビューロー「旅程と費用概算」(1928年7月5日発行)があった。このシリーズは戦後も出ているが、戦前の、それも満州事変以前ということで、満州や朝鮮半島を旅行する際の、交通費や宿泊費、食費と言った旅費の目安が書かれており、時刻表などとは違った情報を与えてくれる。値段は1500円と、さっき見た鉄道書に比べれば安いので購入する。それと、同じ棚にあった「東急電車時刻表2007年4月5日ダイヤ改正号」200円も購入。
別の店の棚に、コミケットカタログの古いものがあった。書き込みとかもなく綺麗なもの。売値が書いておらず、こういうものの相場は分からないな、と思いながら店主に聞いてみると、そこの棚は1冊100円だと言う。思わず、安いですね、と言ってしまった。もうちょっと負けて、とつけ加えるのを忘れてしまった。カタログ2冊と「数学セミナー」の別冊を4冊、塩澤実信「それでも本は出す!」を購入する。
買ったのは、「コミケットカタログ28 1985年夏」と「コミケットカタログ39 1990年冬」。家に帰って見てみると、「28」の方は、まだジャンル別にサークルが分けられておらず、漫画サークルを中心としたもの。まだ平閉じではなく丸閉じ(「少年ジャンプ」みたいに背表紙が平らではなく、「ヤングジャンプ」みたいにホッチキスで止められたもの)となっており、ざっと目を通してみたが、鉄道系のサークルは見当たらなかった。「39」の方ではジャンル分けされており、二次創作のサークルも増え、さらには平閉じなので、現在のコミケットカタログに似ている。鉄道系サークルは2つ見つけた。この時は、幕張メッセで2日に渡って開催となっているので、当時に比べると鉄道系サークルの割合は増えたということか。
東京都書店商業組合「東京組合四十年史」を買いつつ、別のテントに移動すると、新書の鉄道書と合わせて、手書きの文字が書かれた紙束があった。鉄道関係者が資料として作った青焼きとかではなく、純粋に鉄道マニアによるもの。古本市とかだと、普通の本以外にも、本と一緒に売り払ったと思われる家計簿が出ていたりすることもあるので、それと同じパターンなのだろう。値段は800円と、まあ妥当なところなので、他のマニアはどんなことを記しているのか覗き趣味で買ってみる。
家に帰って見てみると、昭和47年頃に書かれたもので、中央線のホームにある時刻表から写したらしき全列車時刻表とか、国鉄関係者に出した質問状(シャーペンによる回答付き)とか、中央線の運転本数の遍歴、プログラミング言語COBOLらしきもので書かれた車両番号ソートプログラムなどがあり、随分と熱心に活動していた模様。
同じ店で、LINER76「特急列車快走」(交友社)800円を購入する。


続けて、ニュー新橋ビルにある、交趣ギャラリーへ。向かって右の鉄道書店に入って売り場を見ると、Yahooオークションで入札中の本が置かれていた。しかも、入札額よりも安く。やっかいなのは、まだ入札中ということで、そっちで手にいられるか分からないということ。Yahooオークションで落札できず、しかも次に交趣ギャラリーに来たら売り切れていた、というのはありそうな気がする。
続けて棚を見ていったら、種村直樹・辻聡「北海道気まぐれ列車」(夢いっぱいの会)があった。こういう本があるのは、種村直樹レールウェイライター20周年記念の冊子にあった出版物一覧で名前を見て知っていたのだが、発行部数が150部とあり、現物を見ることは無いだろうとも思っていた。奥付を見ると、確かに150部とあり、手書きでシリアルナンバーも記されている。さて肝心の値段は、と言うと、交趣ギャラリーによくあるパターンで、値段が書かれていない。いつものように、店員に尋ねて、その店員がケータイの写メを店長に送り、折り返しを待つことに。さてお値段は、と言うと、945円とのこと。予想よりかは安かったので、購入を決める。その他に、全日本鉄道労働組合総連合会「JR総連の十年」525円、湯本幸丸「写真解説保線用機械」(交友社)525円、「1997年「旅」7月号別冊付録 保存版全国「未成線」大全科」105円も合わせて購入。