1872年に鉄道が開業してから、今日の鉄道の日で、140周年となる。
それを記念して、開業当時の区間に乗ることにしてみた。
最初に開業したのは、新橋~横浜間なのだが、現在の新橋駅と横浜駅とは、いずれも異なっている。
新橋駅は、後に貨物専用の汐留駅となり、その貨物運輸も終わり、線路は廃止されてしまったが、その場所には開業当時の駅舎とホームを復元した、旧新橋停車場が建っている。
もう一方の横浜駅は、現在では桜木町駅となっており、こちらは名称変更こそあったものの、現役の駅となっている。
9時ちょっと前に、旧新橋停車場へ。ちなみに、昨日買ったばかりのJNRマーク入りのTシャツを着ての道中。
同じようなことを考える人もいるかと思ったが、停車場前には、時間潰しに座っているような人がいるだけで、ギャラリーとなっている旧停車場の方も11時開場ということで、まだ閑散としている。先日の、東京駅リニューアル開業と比べると、現役と引退の差を見せつけられるようで寂しくもある。
まあ、歴史的な場を独占できた、と思って、建物を見て回ってから、0哩標識へ。建物には入れないが、こちらは野外展示なので間近で眺められる。
標識を見つつ、鉄道開業の記念列車が走ったのと同じ、9時ちょうどに0哩標識を出発。まずは新橋駅まで歩く。
新橋駅に到着。当時の線路の上を走るとすれば、東海道本線の方に乗るべきだが、桜木町まで通して乗るということで、9時7分発の京浜東北線に乗車する。
140年前の車内は近代化への祝いで賑わったろうが、今はそれとは違う、日常としての賑わいを見せている。
隣の浜松町を出ると、予算を取られることを不満に思った陸軍が土地を提供してくれなかったため、海の上に土台を組んで線路を敷いたという区間を通る。落語「芝浜」に出てくる、芝の浜も、東海道本線より内側にあった。
品川駅に到着。明治の頃は、ホームから海が見えたと言うが、現在は空へと向かってビルが延びていて、海があった場所には、東海道新幹線が走っている。
品川を出て、東海道新幹線や京急と別れると、東海道本線と京浜東北線だけとなるのだが、それでも4本の線路が並ぶ複々線。
ふと、先日亡くなった丸谷才一と山崎正和の対談書「日本史を読む」(中公文庫)で、丸谷が鳥居民「横浜富貴楼お倉」を挙げて、p278「いちばん感心したのは、明治初年の高官があんなにしょっちゅう横浜に行ったのはなぜなのか、という考察のところでした。著者は、彼らは自分たちが創設した鉄道に乗って、自信を取り戻したかったからだと見るんです」と言っていたのを思い出す。140年前の高官が、この光景を見たらなんと言うことだろうか。
左に京急の線路を見つつ、鉄橋で多摩川を渡り、神奈川県へと入る。
川崎を出て鶴見に停車すると、左には、鶴見の工業地帯からの貨物を受け入れるための線路も並走してくる。現在は、東海道本線の列車は鶴見駅は通過するが、140年前の開業当時は、鶴見駅にも停車していたので、由緒ある駅と言える。
横浜駅に到着。ここで東海道本線と分かれて根岸線に入り、今回の到着駅である、桜木町駅へと、9時45分に到着。
駅構内には、桜木町駅の遍歴を示す古写真が飾られており、やはり駅舎は使われている方が良い。駅名の「横浜」こそ、現在の横浜駅に譲ったものの、駅前は人通りで賑わっており、海の方にはランドマークタワーなどが高くそびえている。
改札前にあった、駅の歴史を記す写真には、記念碑が建てられたとあるのだが、駅前に出てもそれらしいものは見あたらない。改札で聞いてみると、いつもは地図を配布しているのだが、今はこれ1枚しかないので、と言ってきて、地図を見せつつ、線路に沿って関内方面へと歩いて、と教えられる。
駅を出たところから遠くに見えるジョナサンの先へと歩くと、遺構のように、ぽつりと記念碑が建っていた。
記念碑に文字が刻まれている他は、雨風にさらされて文字が消えかかっている案内板があるだけ。駅前広場の整備に伴い移転したとあるので、新橋の0哩標識のような、厳密な位置を表すものではなく、モニュメント的なものになっているので、どうしても扱いが低くなってしまうのだろう。始発駅と終着駅の違い、ということもあるのかもしれない。
今日の鉄道イベントその1はこれで終わり。駅に戻って、構内の売店でシウマイ弁当を買って、新宿へと向かう。予定では、京浜東北線で横浜へ出て、湘南新宿ライナーに乗って、東海道本線から離れる横須賀線の線路を走って新宿へ向かうつもりだったのだが、ケータイで調べてみると、東海道本線で品川まで行って、山手線に乗り換えた方が早いので、そのようにする。新橋~横浜間が正式開業する前に、すでに品川~横浜間で仮営業が行われていたので、この時、歴史に動かされたのかもしれない。
新宿へ出て、都営大江戸線で都庁前へ。落語芸術協会主催の芸協らくごまつりが開かれている、芸能花伝舎へと立ち寄る。
終わって、小雨の中を新宿駅まで歩き、さらに東口のBOOKOFF新宿駅東口店へと立ち寄り、巴川享則「なつかしの電車風景銀座界隈」1900円の1冊を買う。
新宿から、りんかい線直通列車に乗って、「オレ鉄ナイト4」http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_120913204037_1.htm
が開かれる、東京カルチャーカルチャーへ。数日前に前売り券を買った段階では、整理番号が13と若い数だったので、人気がなくなったのかと心配したのだが、会場に入ってみると満席だった。
これまでのイベント通り、一人が10~15分の持ち時間で、自分の鉄道趣味ジャンルをプレゼンするもの。
イベントと同時にUSTREAMで配信された動画はこちらhttp://www.ustream.tv/recorded/26135499
(動画の最初の頃は音声が入っていないが、4分目以降は音声入り)。
プレゼン内容としては、
西武鉄道鉄:通勤で利用している多摩湖線について
名字鉄:自分の名字と同じ駅に行ってみる
連絡乗車券:連絡乗車券について、その制度の説明と、マルス発券でこんな切符が買えます、との紹介。連絡乗車券で合計距離が100キロを超えると、私鉄区間でも途中下車が出来るようになり、それを利用して、最終目的地の手前で途中下車・前途放棄をして、切符を手元に残しているとのこと
Korea Rail Pass鉄:韓国の外国人向けフリー切符Korea Rail Passの紹介と、それを使った旅の紹介
暴走鉄:関西の私鉄を、大阪人のノリでネタを作っていくもの。紹介サイトは、レールウェイコンシェルジュhttp://railway-concierge.cocolog-nifty.com/
製造銘板鉄:車両の端にある製造工場、製造年を記した銘板の撮影。昭和64年の銘板を付けた車両もあるとのこと
車両フェティシズム:先頭車前方のパンタグラフを上げる前パンや、機関車を後ろから見た姿に萌えるもの
出会い鉄:臨時列車などにより、本来は運行区間の違う車両同士が同じ駅などで顔を合わせた場面を撮影したもの
終わって、1500円を払っての打ち上げ。こちらに参加するのは今回が初めてで、どんなものかと思っていたら、プレゼン本編では時間が無くて紹介できなかったものを、西武鉄道と連絡乗車券の発表者が、壇上で引き続き説明するのがメイン。