画:ほあしかのこ、旅の案内人:横見浩彦、旅のお供:村井美樹「新・鉄子の旅2」(B6判、全192ページ、小学館IKKICOMIX2010年12月30日発行、定価581円)
菊池直恵版の「鉄子の旅」との一番の違いは、菊池版だと、横見浩彦と一緒に旅をしてみたいと思うのだが、ほあし版だと、むしろ旅をしたくない、と思ってしまうこと。菊池は、横見の常軌を逸した行動を、鉄道への愛情が強いから、という観点で描いていたのに対して、ほあしにはそういうフィルターが無く、横見を単なる奇行を取る人、としか描いていないからだろう。「新・鉄子」になって、横見の行動が変わったとは思えないので、ほあしの漫画家として、何を描いて何を描かないか、という技量が足りないと考えられる。ただし、どちらが横見の本性を正しく記しているかは、定かではないが。

横見本人だけでなく、旅としての鉄道の魅力を漫画にすることについても、菊池に比べるとほあしは劣っている(p57で「今の雪景色は大ゴマで描きたいですね」と言っていながら、その絵はピンぼけの写真程度だし。菊池が「鉄子の旅1」で、押角駅のパノラマを、丸一日掛けて描いたことを見習って欲しいものだ)。このままでは、新規の読者が付く以上に、今までの読者が離れていってしまうことだろう。巻末には、「新・鉄子の旅3」が2011年秋に発売予定とあるのだが、それまで連載が持つか心配になってしまう。