太田幸夫「鉄道による貨物輸送の変遷―操車場配線回顧―」(A4判、全359ページ、富士コンテム2010年4月1日発行、定価2500円)
タイトルからすると、貨物輸送の歴史書のようだが、サブタイトルにある通り、本書の後半についている、全国120余箇所の操車場配線略図がメインの本。前半には鉄道開業から現在に至るまでの歴史が書かれているが、そちらも操車場の歴史がメインとなっている。略図には、配線図だけでなく、方向別仕訳線の行き先も書かれており、配線図を見て、この線路から、各地へ貨物が運ばれていったのか、と想像すると、それだけで楽しくなってくる。配線図のほとんどは、A3判の用紙を折り込んだもので、かなりのコストが掛かっていると思われるのだが、その割には2500円と押さえられた価格になっており、資料性が高い割にコストパフォーマンスの良い本。

なお本書で挙げられている関連書で、上楽隆「鉄道貨物と停車場―貨物ターミナルと貨車ヤード―」のタイトルは正しくは、「鉄道貨物輸送と停車場―貨物ターミナルと貨車ヤード―」と、鉄道貨物の後に「輸送」の文字が入る。こちらは、鉄道博物館ライブラリーにあったのだが、もう1冊の「建設局発行の主要操車場図面集」は見当たらなかった