うつ病を乗り越えた私の思索(仏教に出会う以前)については「心の平穏」に至る道をご覧下さい!
 
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★はじめに
今から遡ること約2500年前のインド。
ゴータマ=シッダールタという王子が、苦しみを嘆き29歳のときに身分を捨てて修行に出て、6年間の修行の果てに全ての苦しみが止みました。そんな彼はその境地を一人で楽しんで死んでいこうとしたところ、梵天という神様が現れて(伝説)人々にその悟ったことを話すように三回も頼んだため、人々に説いて回る日々が始まりました。
 
その教えが仏教です。
すなわち仏教とは「苦しみが止む道」を説いたものといえ、多くの現代日本人がイメージするところの宗教色の強いものではなかったと言えます。悟るとは"苦しみが止んだ境地になる"こといいます。仏とは悟った人間のことを指します。現在日本人の多くがイメージするような架空の存在ではありません(^^;
 
そして彼の死後、お弟子さん達が後世に伝えていくためにも、集まって教わってきたお話を確認しあい、これを修行僧達は口伝えによって、お釈迦様の教えを伝えてきました。この教えには二種類のものがあり、①教え自体と②僧団におけるルールでした。この①教え自体の方を「経」と呼び、②僧団におけるルールを「律」と呼びます。
 *1 お釈迦様の教えを「金口説法」と呼び、
   これを口伝したものを「口伝(梵:アーガマ、漢:阿含)」と呼びます。
 *2 お釈迦様は方言であったマガダ語で説き、
   口伝はパーリ語(巴)orサンスクリット語(梵)でなされました。
 *3 口伝された経・律は何度も編集されながら確立され、
   現在には南方に伝わった「パーリ訳の五部」と、
   北方に伝わった「漢訳の四阿含」が残っています。
   そのほとんどが一致していることから、それなりの正確性が保証されています。
 *4 そのなかでも最古の経は「経集(スッタ・ニパータ)」というお経です。
   ここに記されていることが最もお釈迦様の教えに近いと考えられています。
 
さらに後世になると①に注釈をつける者が現れて、この③注釈を「論」と呼びます。これは仏説として扱われました。
 
このように仏教の教えが書かれた書物には経・律・論の三種類がある(三蔵とよぶ)ということになります。
 
その後も様々な解説書が書かれましたが、これらは仏説ではなくあくまで解説書なので、経典(原作)としての扱いではなくレジュメのような扱いとも言えるでしょう。
 
★初学者が知っておくべき注意点!
   初学者が仏教を学びにくい原因を私なりにまとめてみましたので、
是非参考にしていただいて、軽やかな歩みの一助となれば幸いです!
 
 ・お釈迦様の教えと日本仏教の乖離
   例)仏、仏教、経、輪廻
 ・俗での意味との違い
   例)無我、
 ・音写と訳語
   例)菩薩はボーディ=サットヴァの音を漢字にしたもの
    →菩薩という漢字に意味はない
    →漢訳は「求道者」
 ・教えの矛盾
 ・経典から直接引用したものと解釈されたもの
 ・経典のバラバラさ
 ・本によって説明がバラバラ
  →覚者でないのに真の説明などできない
   全てかりそめの理解でしかない
   「童貞が脱童貞の境地を語るようなもの」
 
★知っておくべき基本的な語句
◎縁りて起こる
縁起(縁りて起こる)
十二支縁起
無明名色六処老死
 
◎"4つの真理"と"8つの実践"
四諦(4つの真理)
   苦諦:苦しみがある
   集諦:苦しみには原因がある
   滅諦:その原因を滅すれば苦しみは止む
   道諦:原因を滅する方法
苦(梵:ドゥッカ):不満足
 四苦八苦
欲、煩悩
無明(梵:モーハ):無意識のクセ
涅槃(梵:ニルヴァーナ、漢:涅槃):悟った状態
智慧(梵:ボーディ、漢:菩提):悟った内容
覚者(梵:ブッダ、漢:仏陀):悟った人
四向四果:悟るまでの8(4+4)段階
     預流 
     一来
     不還
     応供(梵:アルハン/漢:阿羅漢)
輪廻転生
 
五位三十七道品
中道:偏ってはならない
八正道(8つの実践)
   正見、正思、正語、正業、正命、正精進、正念、正定
    ⬇⬇⬇
三学:戒・定・慧
十戒(10この守るべき戒)
  身:不殺生、不偸盗、不邪婬
  口:不悪口、不妄語、不両舌、不綺語
  意:不貪欲、不恚瞋、不邪見
律:禁止事項250条+解説+争いの調停+その他
四依(4つの理想的生活): 乞食 糞掃衣 樹下住
禅定(梵:ディヤーナ、漢:禅那)
止(梵:サマタ)→定
観(梵:ヴィパッサナー)→慧
 
*五力
  信、精進、念、止→定、観→慧
 
◎三大真理
・三法印 
       ※我(アートマン)
       無我(梵:アナートマン)縁起=無自性=空
       無常
  一切皆苦
  ※涅槃
 
◎形而上学への立場
       無記
       ※毒矢の喩え
 
◎大乗仏教へ
独覚、声聞、授記
   ⬇⬇⬇
求道者(梵:ボーディ=サットヴァ、漢:菩薩)
六度(梵:パーラミタ、漢:波羅蜜):6つの完成
     布施・持戒
     忍辱・精進
     禅定・智慧(梵:プラジニャー、漢:般若)
般若(智慧)=空観
空(梵:シューニャ)
縁起=無自性=空
 
三宝=仏・法・僧:これを敬うことが仏教徒の必要条件
 
★知っておくべき経典
   ◎経典成立の過程
   仏滅後、その教えを継承していくべく
 ◎経(スッタ)
   1.長部:長めの経を集めたもの
   2.中部:中くらいの経を集めたもの
   3.相応部
   4.増支部:一つずつ増える経を集めたもの
   5.小部:その他
            5- 経集(スッタ・ニパータ)←最古!!
            5- 法句(=真理のことば)経(梵:ダンマ・パダ)
 
★仏教史の概要
(0)六師外道期(お釈迦様が登場するまで)
降魔成道(お釈迦様が悟る)
(1)金口説法期
仏滅(お釈迦様の死去)
(2)第1次結集など
第2次結集(根本分裂)
(3)部派仏教期
大乗運動の登場
(4)大乗仏教初期
(5)大乗仏教中期(基礎づけ)
(6)大乗仏教後期(発展と衰退)