3・11以降
少女は仮設住宅で2度目の夏を迎えた。昨年の「3・11」以降、避難を重ね、大きな自宅から一転、わずか2間の仮設住宅に家族と暮らす。隣家の物音が聞こえるほど壁は薄く、一家は身をすくめ、声も小さく暮らしてきた。昨年の夏休みの宿題だった日記には、つらい毎日を書いていた▼この夏も暑い。熱帯夜は蒸し風呂のようで寝付けない。隣に眠る母の顔に大粒の寝汗が光る。少女には涙に見えた▼先日、少女はゴーヤの苗を窓際に植え、母の誕生日に「緑のカーテン」を贈った。今はまだ、少女の背丈ほどにしか育っていない。だから、夏の日差しは容赦なく仮設住宅に照りつける。それでも、「ありがたいよ。涼しいね」と言う母は汗を流していた。いや、うれし涙だろうか▼郷土の復興を目指す中、子どもたちの成長は希望だ。後継の人材を励まし、育むことは、未来を創る聖業である▼生まれ育った、わが家を離れ、2年目の夏休みを送る子どもたち。家族と共に夏の夜、汗だくになっても、復興のその日を信じて生きる姿を思うと心が揺さぶられる。“もう、つらいだけの日々の日記など綴らせまい!”。この夏、あらん限りの力を尽くして、子どもたちを励ましたい。それが復興への力になると信じて。
生命の世紀
一切衆生のみならず十界の依正の二法・非情の草木・一微塵にいたるまで皆十界を具足せり
同志への指針
仏法の真髄に照らせば、人間はもとより、全宇宙の一切に尊極なる仏性を見出すことができる。生命の尊厳を確立し、人間と人間、人間と自然、人間と宇宙が、調和しながら共生していくための智慧が、妙法なのである。
この最高峰の哲理を、世界は深く求め始めている。私たちが仏法を語り広げる草の根の対話運動は即、二十一世紀を「生命の世紀」と輝かせる偉大な事業なのだ。