夜遅く…
ようやくできた自分の時間。
新しい生活を始めてから、なんだかいつも忙しい日々…
ゆっくり出来る時間が、ほとんどなかった。
「…ぁ、メール着てる。」
携帯に触ったの…何時間ぶり?
開いてみると…
「雄ちゃんからだ…」
メールの内容は…
【りん、今何してる?俺はこれからドラマの撮影♪】
2時間前のメール…
「きっと今頃、撮影の真っ最中だなぁ…」
最近、なかなか時間が合わない。
メールばかりで…電話なんて、どれくらいしてないんだろう?
「声、聴きたいなぁ…」
時々、雄ちゃんから掛けてきてくれる電話。
気づくのはいつも遅くて…
数時間前の着信履歴に、掛けなおす勇気はない。
仕事の邪魔しちゃいけないから…
「……。」
【お仕事お疲れ様♪さっき帰ってきて、もう寝るとこ。】
【雄ちゃんも、ちゃんと寝てね?おやすみ♪】
短い文章で、返信する。
最近こんなのばっかり…嫌だなぁ。
話したい事はたくさんあるのに…
「…もう寝よう」
ベットに倒れこむと、すぐに睡魔がやって来た。
明日は久しぶりに休み。
予定もないし…朝はゆっくり寝てよう。
そう思いながら眠りに付いた…。
朝…
いつもより遅い時間に目が覚めた。
「今何時…?」
携帯を手に取ると、メールが1件…
「雄ちゃんだ…」
あの後、すぐに返信のメールがきていた。
すぐさま本文を見てみると、そこには…
【明日、りんに会いに行ってもいい?】
「明日って…今日?」
いつもより遅く起きたといっても、まだ朝早い…
メールの返信、なんで気づかなかったんだろう…?
「どうしよう…」
返信しようか迷っていた時…
玄関の外で、ガサガサッと音がした。
まさか…
そう思い、玄関をそっと開けると…
「雄ちゃんっ!?」
『…ぁ、りん。おはよ~♪』
玄関の前に座り込んで、隣にはコンビニの袋…
いつからいたの?
「電話とか…チャイム押してくれればよかったのに…」
『だって起こしたら悪ぃし…』
大好きな雄ちゃんの声…久しぶりに聴けた。
『りんに会いたくて…我慢できなくて来ちまった。』
「お仕事は?」
『今日は夕方からなんだ。…りんは?』
「私は今日お休み。」
きっと何時間も、外で待っていてくれた雄ちゃん。
冷え切った体を、抱きしめて温める。
「早く入って?風邪引いちゃう」
『…もうちょっとだけ、こうしてたい』
たくさんいろんな話をしよう。
会えなかった時間を、埋めるように…
-end♪-