朝早くから人が集まり、広場は騒然としていた。
そのうち警察もやって来て、目撃者達に話を聞いていた。
羞恥心の3人も、念の為と話を聞かれた。
「火事の原因は…おそらく、煙草の不始末でしょう。」
観光客と思われる人間が、煙草の吸殻を茂みに捨てたのだろうと…。
そこから火は勢いを増して広がり、広場のおよそ半分が炎に包まれた。
周囲にあった木も焼けてしまい、ほとんどが崩れ落ちてしまっている。
「この木も…もう駄目でしょうね。」
そんな中はなの桜の木だけは、黒焦げてしまっているが、形はそのままに立っていた。
木の幹は焼けてしまったが、青々とした葉っぱは残っている。
「いつ倒れてもおかしくないので、あまり近づかないように。」
木の周囲にはロープが張られ、側に近づくことが出来なくなった。
スタッフらも話を聞かれる為、今日の撮影は急遽中止。
午後になると、広場には再び静けさが戻った。
「はな…はなっ!!返事してくれよっ!!」
「はなちゃんッ!!」
「なぁ…頼むから返事しろって・・・・ッ」
必死に呼びかけるが…返事は返ってこない。
あの火事の日から、はなは3人の前に姿を現さなくなった。
3人が長期の撮影を終えて帰る予定の、1週間前の出来事だった…。
-つづく-