世界記録遺産に登録されている書物『東醫寶鑑』に製法が記載されている〚野人乾水〛は、熱病で発狂した時に飲むべしとされ、乾燥させた人糞を焼き、水に溶かしたものである。「傷寒発狂」という重い症状疾患及び意識障害の時にも用いる三番目に厳しい薬だった。
朝鮮では、民間療法としてヒトに由来する生薬を多く用い、人糞を薬用としてきた。『東医宝鑑』に拠ると、「肉を食べて中毒になった時、人糞汁を飲食させれば良い」と書いてあり、「毒キノコ中毒になった時、人糞を一升食べさせる」と書かれてあり、朝鮮の昔の歌手が喉を通す為に人糞水を飲んだという話も伝わっている。
日韓併合時代の韓国の風俗を蒐集した『朝鮮風俗集:全』には、二日瘧の治療として「人糞を黒飴に包み三日間夜霧にさらした丸薬を飲む」、腫れ物の対処として「人糞に塩を混ぜて貼る」、チフスの治療として「人糞を瓦に塗って熱して水に入れその水を飲む」、虫歯の対処として「人糞を焼いて歯に含む」などの人糞療法の記録が残っている。