皆さんこんにちは、ライダです。

 

 俳優、声優と役者業を行う者にとってハマり役を演じたことにより一躍、有名・人気役者になることは珍しくありません。声優の場合、ハマり役を演じたことにより一気に売れている人が多いように思います。たまにハマり役は無いけれども、その演技力により色んな役をそつなくこなし人気になる人もいますが、それはほんの一握りの人です。

 

 ハマり役を考えたときにその役を演じる声優が持つ声・雰囲気等全てがハマるキャラなのかなと思います。ただ、演技力が上手い、人気で有名な人が演じるから必ずとも良いというものではありません。そのキャラが持つ魅力をセリフだけでなく、その声優の持つ声の裏にあるメッセージ性やもともと持っている表現にあると思います。例えば、すごく癒しの声を持つ声優がいたとしたら表面上では「癒し」が全面的に出てきており、その「癒し」をより強く感じるのは声全体が包み込んでくれるような雰囲気があるといった感じです。つまり、そのキャラの持つ「活発」「天然」「努力家」等の個性に対し、声優自身の声が本来持つ「包み込む」「前向きさや後ろ向き」「ひたむきさ」等の個性が上手くマッチしたときにハマるのだと思います。

 キャラに個性があるように声優の声にも個性があるのです。本来はあまり意識をしないことですが、このように声に特化した仕事をしているときに初めて見えてくるとと思います。「癒し」の声を一つとっても誰一人違うように聞こえます。それはやはり、その人が持つ声の裏にあるメッセージ性があると思います。上記で取り上げた「包み込む」ものもあれば、「切なさ」「悲しさ」だったり、「前向きさ」もあったりとそれぞれが持つ声の特性が違うからこそ人によって全然違うように聞こえるのではと思うのです。

 そのため、このキャラが持つ個性と声優が持つ個性がミスマッチすると聞いている側はなんだか違うなと思ったり、モヤモヤしたりするのです。だからと言ってキャラに合わせて自分の個性を消すとそれはそれで味気が無い、平凡さを感じます。いわゆる誰でもいいと思われてしまうような演技になってしまうように思います。そこは役者というよりもキャスティングする制作者側のセンスが問われるところだとは思います。

 やはり多くの人から人気のあるキャラはそのキャラが魅力的なのもあると思いますが、そこへ声優自身の声の個性がマッチしているからこそより魅力的に見えるのだと思います。だからこそ、声優は自分の声が持つ個性、それが「前向きさ」「切なさ」「女々しさ」かどうなのか知っておく必要があり、その個性を上手くキャラに乗せてあげることで魅力的な演技、表現を出来るのではと思います。これらがその人にしか出来ない表現、この人しかいない!と思ってもらえるのかなと思います。

 

 ということで今回はここまでとなります。

 また、次回!