・「谷」を埋めるな、「山」を作れ!
・「谷」とは商品やサービスの欠点や弱点、他社より劣っている部分を指し、「山」とは長所やユニークさ、圧倒的な強みを指している。
・「谷」を埋めたくなる3つの理由。①社内の賛同を得やすい、②考えなくて済む、③長所よりも短所の方が気になりやすい。
・「山」を作る3つのコツ。①まだ誰もやっていない。誰のどんな新しい喜びに寄与するのかを常にセットで考えておく必要がある。②他業種や他国の成功例のエッセンスを取り入れる、③ギャップに目をつける。
・「谷」とは、すでに他社製品が世に示した体験や価値である。そして、世の中には、「谷」を埋める仕事が極めて多い。大切なのは、どんな状況下でも「谷」に惑わされず、自分たちの「山」が何なのかを見極めることである。
・なんらかの方法論を取り入れると、自分たちのチームが急に権威づけられたような気分になる。多くの人によって検証された方法で進めている「安心感」も得られる。何もない中で進めていくよりもずっと成功率が高まるように思える。だが一方で、このやり方だと後の可能性は型にはめられ、制限されてしまう。また、無我夢中で良いものを作ろうとしている人が、「すでに確立された方法論があるのに、それを使わずに自分の直感だけを信じる非科学的な人」のように見えてしまう。
・「山」を作るプレゼン、3つのコツ。
①共感する事実から入る。まずは「この人の話は頷けることが多いな」と相手の気持ちを整えることを優先しよう。
②重要な「つなぎ」は自分の言葉で語る。
③決め台詞を用意する。決め台詞は、キャッチコピーを考えていく要領で、「記憶に残るか」「適度に短いか」「夢を感じさせるか」などを考慮しながら練り上げていく。
・「2ピザチーム」のような小さなチーム(8人くらい)が良い理由は3つある。①チームが一丸となりやすい。②資料作成がラク。③変化に強い。
・「山」を作るプロジェクトでは、「2ピザチーム」がお勧めである。なぜなら、「山」を作るチームはいわば前人未到の地を目指す探検隊だからである。
・「ハンマーと釘」の危険性。新技術が出ると使いたくなり、課題解決に適していない技術でもつい使ってしまう危険性がある。
・ダメなアイデアが生まれる5つパターン。①プレッシャーを受けて無理やり考えるとき。②役職者の思いつきを取り入れるとき。③変に差別化しようとする時。④流行に安易に寄せるとき。⑤「この機能が追加されれば大型案件が取れる」というとき。
・これら5つの罠に陥らないようにするためには、「これができたら必ず喜んでくれる人がいる」という明確なイメージを描けるかどうかである。
・2つの教訓。自分が心底解決したい課題があるとき、「何の役に立つか」がくっきり見える。新しいことをやってもうまくいく時は、意外とシンプルに「こんなことができたらいいな」と気軽に始まることが多い。
・異なる2つの組織をつなぐには、まず自分の常識に蓋をして、相手の常識を受け止める。そして、相手の良さを理解するように努めるしかない。
・「ラストマン戦略」で頭角をあらわせ。「ラストマン戦略」とは、グループ内で自分が一番になれそうな領域を決め、「あの人がわからないなら、誰に聞いてもわからないよね」という、いわば最後の砦ともいうべきスペシャリストを目指す成長戦略である。
・ラストマン戦略の4つのメリット。①最初の目標が低いので、実現できそうな期待が持てる。②低い目標でさえ実現できない場合は早めに方針転換できる。③目標が段階的に高くなっていくため、自信をつけながらストレスが少ない形で成長していくことができる。④新人であっても周囲の人たちから頼られ、自らも「このテーマは自分がラストマンなのだ」と誇りを持って仕事に取り組むことができる。
・「役に立つように思えなかった何か」に没頭したことが、ある日、自分の取り組むべき仕事に直結し、それがイノベーションにつながる。
・取り組む対象が「遊び」要素の強いものであればあるほど、夢中度が高ければ高いほど、その行き着いた先にある「点」はユニークで交換不可能なものになりやすい。
・最強のワンオブゼムになるな。今の時代は、突出した特性や技能を持つ人同士が互いに補い合いながら強いチームを作っていく時代である。均質的な組織は相対的に弱体化する。
・最強のワンオブゼムにならないためには、①組織内で「満点」を目指すのをやめる。②マニュアルにとらわれず、むしろマニュアルがないことにこそ取り組む。
・人は「見られる」と生産性が上がる。
・人間は忙しくなると「とにかく忙しい」「時間がない」となり、視野が狭くなり、柔軟性がなくなる。リゾート地などでリフレッシュした方が、視野が広がり、思考が整理され、期限までに仕事を終えることができるようになる。
・深刻なトラブルが起きた時こそ、まず心を落ち着かせる。最悪なのはパニックになって「君はいつかこういうミスをすると思っていたんだ」「そもそもお前は普段の態度が許せなかったんだ」などと、今回の事象と関係ないところにまで話を広げて仲間割れ大会を起こすことである。
・全力で取り組むタイミングと力を抜くタイミング。人によって自分にあったそれぞれのスタイルがある。
・意見を傾聴して意思決定をする。「今日は議論するのではなく、みんなの意見を聞きたい。それを全て聞いた上で、チームとしての方針を決めたい」と宣言することで、争いが少なくなる。
・ネガティブなことを伝える時の心構え。
①優しく言う。「ちょっと思ったんだけど」「〜かもね」。
②自分が過去に同じミスをした話から入る。
③相手に敬意を払う。「〇〇さんの言うことは本当にそうだなって思って」
・人を動かすコツは、相手を全力で理解すること。相手の言い分を徹底的に受け止め、それらの意見を踏まえた提案をする。
・「俺がやった方が早い病」の治し方。
①俺が褒めた方が早い。
②俺が教えた方が早い。
③俺が見本を見せた方が早い。
・異端をチームに溶け込ませるコツは、チームメンバーに「短所は見ずに、長所を見よう」と伝え、できるだ早く、クセのある人の優秀さが発揮される機会を作る。
・ファインプレーを称え合う文化は強い。プロジェクトが完了した時、関係者による振り返りの会を行い、ファインプレーを称え合う時間を取ると良い。
・「山」を作ろうとするときも、誰のどんな喜びに寄与する仕事なのかを考えていくときも、仕事の効率を上げていこうとするときも、仕事の中に面白さや楽しさ、やりがいを見出して夢中になって取り組むことこそが、仕事を力強く前に進めていく原動力となる。