・問題解決のため「ゼロベース思考」と「仮説思考」の2つの思考と、「MECE」と「ロジックツリー」の2つの技術と、「ソリューション・システム」の1つのプロセスを紹介する。

(ゼロベース思考)
・ゼロベース思考とは、「規制の枠」を取り外して考えるということである。
・ゼロベース思考のポイントは、①自分の狭い枠の中で否定に走らない、②顧客にとっての価値を考えることである。
・ビジネス上の課題に対して、「この課題を解決するための具体策はある」という前提で、ゼロベースから考えてみる。
・パラダイムカタストロフィーが起きた際に、枠にはまった考え方しかできない場合、抜け出すことができなくなる。枠にハマらず、顧客(相手)にとっての価値を考え抜くことによって、解決策を思いつく可能性が上がる。

(仮説思考回路)
・仮説思考とは、限られた時間、限られた情報しかなくとも、必ずその時点での結論を持ち、実行に移すということである。
・仮説試行のポイントは、①アクションに結びつく結論を常に持つ(結論の仮説)、②結論に導く背後の理由やメカニズムを考える(理由の仮説)、③「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行する(スピード重視)。
・仮説思考の重要なポイントは、解決できる可能性を必ず頭の片隅に残しながら、ベターな解決策が見えたらすぐに実行に移してみることである。

(MECE)
・MECEとは、それぞれ重複することなく、全体集合として漏れがないという意味である。
・MECEを活用する上でのポイントは、①漏れによって的を外していないか?、②ダブりによって効率を阻害していないか?、③MECEで捉え、最後に優先順位をつけているか?

(ロジックツリー)
・ロジックツリーとは、問題の原因を深掘りしたり、解決策を具体化する時に、限られた時間の中で広がりと深さを追求するのに役立つ技術である。
・ロジックツリーの優れているポイントは、①漏れやダブりを未然にチェックできる、②原因、解決策を具体的に落とし込める、③描く内容の因果関係を明らかにできる。
・ロジックツリーを作る基本は、①各レベルができるだけMECEか?、②ツリーの右側や具体的な原因や解決策になっているか?、③具体的な原因や解決策がロジックの因果関係で主要課題にリンクしているか?

(ソリューションシステム)
・ソリューションシステムとは、ビジネス上の問題を分析し、具体的解決策を立案するための問題解決法である。ゼロベース思考、仮説思考、MECE、ロジックツリーを駆使した、効率的な問題解決の実践的プロセスと言える。
・ソリューションシステムは大きく3つのプロセスがある。①課題の設定、②解決策の仮説、③解決策の検証・評価。
・「課題の設定」のプロセスは2つの要素からなる。それは「主要課題」の設定と、それを具体化、細分化した「個別課題」の設定である。
・主要課題の設定をするためには、何かと比較してギャップがあるか確認する。例えば、過去の売り上げとのギャップ、達成目標とのギャップ、競合とのギャップ、顧客の期待とのギャップがある。
・個別課題を設定するためには、主要課題のテーマを要素に分解する。例えば、利益額を改善する場合、利益=(価格-コスト)×販売量に分解し、各要素に対して個別課題を設定する。さらに分解できるものは、さらにブレークダウンしてから個別課題を設定する。
・個別課題の設定で重要なポイントは、①できるだけMECEやロジックツリーなどのフレームワークを駆使して考える、②問題が生じた背景や問題を引き起こすメカニズムを的確に捉えられるように分解すること。
・解決策の仮説とは、主要課題に対するその時点でのアクションに結びつく具体的解決策のことである。解決策の仮説は、2つの要素からなり、①個別課題に対する個別解決策づくりと、②主要課題に対する総合解決策づくりである。
・個別解決策づくりは、ゼロベース思考と仮説思考をもとに考え抜く。自社/自部門/自分でコントロール可能かどうかについて、YESかNOの結論を出し、YESの場合はどうすればできるのか、その具体策を明らかにし、NOの場合はなぜできないのか理由を明らかにする。
・総合解決策づくりは、これらの個別解決策を組み合わせて、経営資源の観点から個別解決策の整合性をチェックした上で作られる。
・解決策の検証評価とは、総合解決策と個別解決策に対する文字通りの検証評価である。1つ目は、個別解決策のYESが成立するのかを事実ベースで分析、証明することである。2つ目は、総合解決策を経営資源や企業の方針の観点から評価することである。
・個別解決策の検証は、ファクトベースで実施し、既存の各種分析のフレームワークやツール類を利用し、スピードと効率性を重視すべきである。
・総合解決策の評価は、解決策そのもののハードな面と、それを実行する側のソフトな面の両方から評価する。ハードな面は、大きく4つの基準から評価する。①期待成果、②投入資源、③リスク、④展開スピードである。ソフトな面は、3つの基準から評価する。①企業理念や企業のスタイルへの整合性、②推進をバックアップするトップのコミットメント、③リーダーシップのある実務レベルの推進者の有無である。