・分断本能。人は誰しも、さまざまな物事や人々を2つのグループに分けないと気が済まないものである。そして、その2つのグループの間には、決して埋まることのない溝があるはずだと思い込む。これが分断本能だ。世界の国々や人々が「金持ちグループ」と「貧乏グループ」に分断されているという思い込みも、分断本能からくるものだ。
・分断本能を抑えるには、大半の人がどこにいるか探すこと。最上位層と最下位層を考えると、大半の国はその中間の、上でも下でもないところにいる。
・高いところから低いところを正確に見るのは難しい。どれも同じくらい低く見えてしまうけれど、実際は違う。
・ネガティブ本能。人は誰しも、物事のポジティブな面より、ネガティブな面に注目しやすい。これがネガティブ本能である。
・ネガティブ本能を抑えるためには、悪いニュースの方が広まりやすいということに気づくことである。また、良い出来事はニュースになりにくい。
・美化された過去には気をつける。人々は過去を美化したがり、国家は歴史を美化したがる。
・直線本能。人は誰しもグラフは、まっすぐになるだろうと思い込みに気づくこと。
・直線本能を抑えるには。グラフはさまざまな形があることを知っておくこと。
・何でもかんでも、直線のグラフを当てはめないようにしよう。子供は、生まれてから半年で大きく成長する。でも、いずれ成長がゆっくりなることは、誰にだってわかる。
・恐怖本能。恐ろしいものには、自然と目がいってしまうことに気づくこと。恐怖本能を抑えるには、リスクを正しく計算すること。
・世界は恐ろしいと思う前に、現実を見よう。世界は、実際よりも恐ろしく見える。メディアや地震の関心フィルターのせいで、あなたのもとに恐ろしい情報ばかりが届いているからだ。
・リスクは、「危険度」と「頻度」、言い換えると「質」と「量」の掛け算で決まる。
・行動する前に落ち着こう。恐怖でパニックになると、物事を正しく見られなくなる。パニックが収まるまで、大事な決断をするのは避けよう。
・過大視本能。ただ一つの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと。他の数字と比較したり、割り算をしたりすることによって、同じ数字から全く違う意味を見出せる。
・80・20ルールを使おう。項目が並んでいたら、まずは最も大きな項目だけ注目しよう。多くの場合、小さな項目は無視しても差し支えない。
・パターン化本能。一つの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと。
・同じ集団の中にある違いを探そう。集団が大規模な場合は特に、より小さく、正確な分類に分けた方がいい。
・違う集団の間の共通項を探そう。異なる集団の間にハッとするような共通点を見つけたら、分類自体が正しいかどうかを改めて問い直そう。
・違う集団の間の違いも探そう。一つの集団について言えることが、別の集団にも当てはまると思い込んではいけない。
・「過半数」に気をつけよう。過半数とは半分より多いということでしかない。それが51%なのか、99%なのか、その間のどこなのかを確かめた方がいい。
・強烈なイメージに注意しよう。強烈なイメージは頭に残りやすいが、それが例外かもしれないと疑った方がいい。
・宿命本能。いろいろなもの(人も、国も、宗教も、文化も)が変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと。
・宿命本能を抑えるには、ゆっくりとした変化でも、変わっているということを意識するといい。
・小さな進歩を追いかけよう。毎年少しずつ変化していれば、数十年で大きな変化が生まれる。
・単純化本能。一つの視点だけでは世界を理解できないと知ること。
・自分の考え方を検証しよう。あなたが肩入れしている考え方が正しいことを示す例ばかり集めてはいけない。あなたと意見の合わない人に考え方を検証してもらい、自分の弱点を見つけよう。
・数字は大切だが、数字だけに頼ってはいけない。
・知ったかぶりはやめよう。自分の専門分野以外のことを知った気にならない方がいい。知らないことがあると謙虚に認めよう。その道のプロも専門分野以外のことは案外知らないものだ。
・犯人探し本能。誰かが見せしめたばかりに責められていたら、それに気づくこと。
・犯人ではなく、原因を探そう。
・ヒーローではなく、社会を機能させている仕組みに目を向けよう。
・焦り本能。「今すぐに決めなければならない」と感じたら、自分の焦りに気づくこと。
・焦り本能を抑えるためには、小さな一歩を重ねるといい。
・深呼吸しよう。焦り本能が顔を出すと、他の本能も引き出されて冷静に分析できなくなる。
・過激な対策に注意しよう。大胆な対策を取ったらどんな副作用があるか考えてほしい。