こんにゃくゼリーのマンナンライフ社が提訴された。理由は、1歳児の子供がこんにゃくゼリーを食べて喉につまらせ、それが原因で死亡したから。さらに両親側の主張では、「大きさがのどをふさぐ程度で、硬さや弾力性がのみ込みにくいものとなっており、容器の形状を考えると設計上の欠陥がある。同社が事故を認識しながら、適切な改善措置を取らずに製造・販売を続けた」とある。
しかしこの事故は、どう考えたって両親が悪い。こんにゃくゼリーに関しては、今回だけでなく、今までも老人が喉に詰まらせる事故が起きており、報道されている。会社側も警告表示するなど対策をとってきた。1歳児には食べても良いか判断できないのだから、両親(正確には食べさせたのは祖母?のようだが)が注意するのは当然のことである。悲しみの深さは理解できるが、「こんにゃくゼリーがなかったら子供は死ななかった」ではなく、「こんにゃくゼリーを食べさせなかったら子供は死ななかった」のである。
今回の事故についていえば、会社側は、販売一時停止のほか製品の改良などにより多額の費用を使っている。それにより従業員がリストラや給料カットされたかもしれない。あるいは製品開発のため残業を余儀なくされて体を壊した従業員がいるかもしれない。どう考えても会社側の経済的負担、風評被害は計り知れない。両親は自分たちの不注意が多くの人の幸せを壊したかもしれないという事実を認識すべきである。
残念なことに、日本でもこのような消費者の理不尽な怒りが最近よく見られるようになってしまった。アメリカではタバコを吸いすぎて死亡した人の遺族がタバコ会社を相手取り訴訟をして7億円もの賠償金を得る判決があったそうな。今回の事故でもおそらく両親側は和解で少なくはない金を受け取ることだろう。行き過ぎた消費者主権は改めるべきである。