ステレオタイプ、という言葉があります。

 

多くの人の思い込みや固定観念によるもので、

 

ウォルター・リップマンによって提唱された概念です。

 

国一つ取っても、ついつい人は固定観念を持ってしまう傾向

 

がありますよね。

 

日本人を表すステレオタイプにはどのようなものがあるでしょうか?

 

「集団主義」

 

というのはかなり多くの欧米人が持っている日本人に対する

 

ステレオタイプのようです。

 

こんなジョークが英語圏であります。

 

「タイタニックが沈没直前で、女性と子供の

救命ボートは用意できるものの、男性には、

飛び込んでもらわないといけない。

そんなとき、どのように声を掛ければ、

飛び込んでもらえるか?」

 

イギリス人には、

 

「紳士であれば飛び込むべきでしょう」

 

ドイツ人には、

 

「これは命令です」

 

アメリカ人には、

 

「飛び込めばヒーローになれますよ」

 

イタリア人には、

 

「あっ、美女がおぼれている!」

 

だそうです。

 

さて、日本人には何と声を掛ければ良いと

 

思われているでしょうか?

 

「(耳元でこっそりと)

皆さん、飛び込んでいますよ」

 

だそうです。

 

ジョークとしては、なかなか秀逸ですが、

 

少し考えさせられるものもあります。

 

さて、日本企業に対するステレオタイプで

 

一時期、東南アジア地区で

 

日本企業が揶揄されることが結構ありました。

 

日本企業は新興国へ投資する際に、

 

NATO

 

なのでなかなか進まない。

 

と新興国政府関係者は嘆いていたようです。

 

NATO とは

 

もちろん、「北大西洋条約機構」を意味するのでは

 

ありません。

 

この場合のNATOは

 

No Action, Talk Only

 

だそうです。

 

つまり、日本企業は新興国投資に興味を示す

 

ものの、その後のアクションが非常に時間が

 

かかり過ぎるということを暗に示している

 

ようなのです。

 

ステレオタイプは憶測に基づくものなので、

 

必ずしも正しく一般化されているとは限りません。

 

そういう意味では、全てが正しい訳ではない

 

のですが、事実の一片を捉えていることでは

 

あるので、冷静にどのように見られているのか

 

を知ることは、自分自身や自分が所属している

 

組織についてより理解を深めるのに役立ちそうです。