今日は小説の日でした。

 

昨日、今日と書いている物語が、

クリエイティブな仕返しだ、というのが今日の内容です。

 

 

 

 

小5か小6の頃、両親から言われて、

とある人に作品を見せたことがありました。

 

 

その人は、子供でも名前を知っているような大学の教授でした。

両親の仕事のお客さんとして、家にやってきたんです。

 

 

「よく、こんなことを思いついたね。面白い!」

と、言ってくれたのですが、

「どうして、これ作ろうと思ったの?」

と私に聞いて来たんです。

 

 

初対面で、人見知りだった私は

うまく答えられなかった。

 

 

すると、その人は

「なぜ作ったのかを答えられないなら、ダメだ!」

と言うんです。

 

 

話が急展開すぎて、頭は真っ白。

 

 

私は当時、子供とはいえ多作のアーティストでした。

言葉にはならなかったけど、

(これは、普通はこうだと思ってるものを変えてみる面白さだ。)

という答えを自分の中に持ってました。

 

 

なんとか言葉にしようとしたのですが、

父親が《何もいうな。》と手でサインを送って来る。

 

 

渋々黙る私にその人はこう言って来ました。

 

 

「好きなことは仕事にしない方がいいよ。趣味にしなさい。

仕事にするなら2番目に好きなことにするといいよ。」

 

 

これにはさすがに、ムカッと来ました。

アーティストになる、それが私の夢で、大事なことでした。

それに、仕事にするなとか趣味だとか、

他人に言われたくない!!!

 

 

それは、私が決めることだ!

 

 

それだけは、言ってやりたかった。

でも、父が私を黙らせて、《2階へ上がれ》と

またもサインを送って来たんです。

 

 

 

 

しばらくして、

2階へ上がって来た両親を待ち構えていた私は

「ねえ!おかしいよね、あの人。

子供にあんなこと言うなんて変だよね?!」

 

 

そう言う私に母があきれ顔で

お客さんに失礼だ、と言うんです。

 

 

絵を描く父なら、何か言ってくれるはずだと思ったのに、

頼みの父も、煮え切らない。

 

 

私は両親に落胆し、

納得がいかなかった。

 

 

母のいうところによると、

あの人はかつて、「好きなことでは生活できない。」

と父親に反対され、望んだこととは違う道を歩んだ。

その時は辛かったけど、大人になった今は父親の言う通りだったと

感謝している。そんな話を聞かされました。

 

「だからね〜。きっと深い考えがあるのよ〜。」

 

母はあの人がどんなにすごい人でいい人なのか、

そんな人に自分達の仕事が評価されてるんだ、とうっとりしている。

 

 

 

え?!

 

 

両親もあの人も、どうかしてる。

好きなことを諦めたのはかわいそうな気もしたけど、

私にとっては支離滅裂で、理解できない。

 

 

そして、このできごとは何年も経ってから、

私が進路を決める時に、両親が私の道に反対する

大義名分になってしまうんです。

 

 

 

 

翌日、学校の図工の先生の元へダッシュ!

話を聞いてもらいました。

 

先生は、

その人がお父さんに本当に感謝してたら、

誰かの夢に口出しなんてしないと思う。

 

あなたが決めることなのにね。

そう言ってくれました。

 

(やっぱり、そうだよね!)

 

二人で「大人はヤダね〜。」と笑い合って

少しスッキリしました。

 

 

 

 

初対面から数年後、

あの人がテレビ出演することになり

観るように、と母から言われました。

 

母のウソかもしれませんが、

私にも観て欲しいとあの人が言っていたらしい。

 

 

テレビの中で、あの人は、

好きな小説の一節について語っていました。

それは、こんな内容でした。

 

 

夢を叶えようとする二人の男がいた。

 

1人は、踏み出した瞬間に「ダメだ!」と思って失敗し、

もう1人は、「これで夢が叶う!」と思って夢を叶えた。

 

 

その小説の本編も読んでみましたが、

超要約すると、自分に目覚めて生きて行こうとする話なんです。

 

 

あの人、もし好きなことを貫いていたら...。

っていう思いが、頭から離れないんじゃないのかな?

私には、そうとしか思えませんでした。

 

 

 

 

 

私は、このできごとを私なりのやり方で

成仏さえてやろうと思うんです。

これが、クリエイティブな仕返しです。

 

 

あの小説の一節から

新たな物語を書くことにしました。

 

 

それは、自分の内にあるものに気づいて

自分の可能性を手に入れる話です。

 

 

書き始めは、強い反発の気持ちがあったけど

書いている内に、物語自体が展開を示していってくれて、

気づけば、始めの気持ちからワープしていました。

 

 

物語はもはや関係ないところに生まれた。

 

 

 

 

 

 

私は、あの人が今何歳なのか知らない。

肩書き位の情報しかしらないから、

どんな人なのか、どんな状況にいるのか、まったく分からない。

 

 

 

でも、思う。

 

 

あんたも、今からでも何かやりなよ。

 

 

 

 

 

私もたいがい大きなお世話を言うもんだ。

 

 

自分で決めればいいんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

Ra Suumi(ラー・スーミ)