
「ハネヒツジゴケ」
【苔】(岩波国語辞典 第四版より引用)
湿地、森の中、樹皮、石の上などに生ずる小さな緑色の直物。
とまあ何だか、ジメジメとして、うす暗いところで寄生しているような張り付き具合、
そんな一見頼りないように思われる彼ら(群生するので複数形)は、僕の好きな緑色をしており、実に奥ゆかしい。単体植物の個性的なカラーもいいが、集合体になることで、目立たない彼らは、素晴らしい存在感を醸し出すことになる。群生することで互いに保湿力を高め合い増えていく、その姿こそ、実は自然と形成された一体感の美ではなかろうか。
とは言え、「美のため、潤い充実化噴霧が日課」とは、口が裂けても近辺に言えない。
すっかり定年後の爺様みたいになっている朝。ほんとに忙しい時間帯だからこそ、失いがちな心の余裕、潤いを与えてくれるのが、むしろ良いと思っている。実際は庭園を身近に持てないコンクリート族には嬉しい日課となっているのだ。
潤いある緑こそコケティッシュな苔の魅力。