あの人が気になりだしたのと丁度同じ位の時期に、彼氏と私はMちゃんという娘と知り合った。
Mちゃんは彼氏やあの人と同い年(私の2歳下)で、とてもかわいい娘だ。
Mちゃんと最初に知り合った時は、彼女は同じ中学だった男性と連絡を取る事になかなか必死になっていた。
しかし彼がつれない反応ばかりで落胆したのか、程なく自分のバイト先の店長に熱を上げだした。
Mちゃんはかわいい分告られたりはそれなりにしてきたみたいだけど、高校が女子高だったり、あまり異性に積極的な性格ではないせいか恋のチャンスがなかなか無いらしく、いわゆる「彼氏欲しい病」にかかっているようだった。
後で知ったけど、付き合ったのも1人か2人らしく、自分から告った事は無いらしい。
そんな彼女を気に入った彼氏(顔はかわいいと言っているけど、下心的な意味ではない)は、Mちゃんをしょっちゅうみんなで遊ぶ場に誘うようになった。
「恋のチャンスがあったら良いね、それが無くても男友達を作るのは大事だよ♪」
というつもりらしい。
Mちゃんはそれを喜んだし、私も「そうだね、まずは出会いだね」と思ったし、Mちゃんは悪い娘では無かったのでまぁ普通にみんなで遊んでいた。
彼氏の友人には2大イケメン、それもタイプの違うイケメンが居る訳で、もちろん彼氏はそれをMちゃんに伝えた。
「スポーツマン系イケメン(あの人)」と「インテリオサレ系イケメン(イケメン君)」という説明をすると、Mちゃんは後者の方がタイプだと言う。
実はMちゃんと私達が初めて会った時、待ち合わせ場所までイケメン君の車で送ってもらっていたので、2人は少しだけ顔を合わせていた。
お互い「かっこいいね」「かわいいね」と好印象を持った事を後日聞いていた。
それじゃあイケメン君を紹介!
・・・と行きたい所だけど、当時イケメン君には彼女が居たので、あくまでお友達として今度紹介しようという事になった。
そして9月半ば、まだまだ暑い日の続くある日、彼氏・あの人・Mちゃん・私の4人で遊ぶ事になった。
一応あの人とMちゃんは恋人の居ない同士なので、そういう煽りをそれぞれに囁きつつ・・・
私もこの時はまだそれがそこまで嫌ではなかったのは、あの人への気持ちがそこまでではなかったからか、それともMちゃんがあの人がタイプでは無いと知っていて余裕があったからだったのか・・・どちらもあった気がする。
最初に、とりあえずファミレスで食事をしながらおしゃべりとなった。
そして「これからどこに行こうか?」となって、いつも遊んでいる彼氏・あの人・私は、初めて遊ぶMちゃんがどういうテンションの娘なのかまだ量りきれず、「○○に行こう!」とはハッキリ提案がなかなか出来ずにどこに行くのかなかなか決まらなかった。
そんな中、Mちゃんとトイレに行って、合コンじゃないけどちょっと本音を聞き出してみようとした。
「どこ行こうね~?
Mちゃんがどういう遊び好きなのかうちらまだ分かんないから、男2人もなかなかハッキリドコ行こうって言えないんだと思うよ~。
でもMちゃんが行きたい所なら彼らどこでも連れてってくれると思うから、好きなトコ言っちゃって良いんだよ!(^-^)」
男達の優しさをアピりつつMちゃんの希望を引き出そうとした訳だ。
そこでMちゃんはこう言った。
「んー・・・なんかもうちょっと引っ張って欲しいなぁ。」
あー・・・この娘は男に引っ張ってって欲しいタイプなんだ。
確かに、もう少しエスコートされたい気持ちも分かるよ。
でも、あいつらの優しさも分かってやれよ・・・
Mちゃんは悪い娘ではないけど、この頃は私はそこまで好きではなかった。
男に引っ張ってってもらうのを望むとか、好きな男がコロコロ変わる(その癖告ったりはしない、どちらかと言うと恋に恋してる系?)とか、そういうのが自分と正反対で正直理解出来なかったので彼女に興味があまりわかなかった。
そして、彼氏やあの人という私から見ればとても優しい人達の気遣いを分かってやれないというのは、内心結構ポイントダウンだった。
トイレから帰って、得た情報をやんわりと男性陣に伝えようとしてみたりしたものの、結局店を出てから私の提案した場所で遊ぶ事になった。
この遊びの場で、あの人とは結構話した気がする。
今までにあった知り合って間もない緊張感もお互い解けてきて、でもまだ調子に乗り過ぎない頃で、すごく普通に笑顔で会話をした。
私もまだあの人を意識し過ぎてギクシャクする前で、あの人が電話をするのを隣でじっと見つめたりも出来た。
なんだかその時はあの人が気になって気になって、ずっと隣で見つめてしまった。
あの人もあれはさすがに照れたんじゃなかろうか・・・(今度またやってみようかな)
私は途中中抜けをし、その間にイケメン君とあの人の友達のY君が来ていた。
Mちゃんは夜中中男だらけ(しかも彼氏以外初対面)の環境で寂しかったらしく、私が帰ってきたら結構懐かれた。
そう、私は同性受けはなかなか良い。
私が再合流した時はもう明け方で、疲れ切った6人でとりあえず朝ごはんを買って彼氏宅に集まった。
1DKの彼氏宅に6人はなかなか狭かった・・・
みんなで彼氏の卒アルを見たりした。
中学のにはMちゃんも載っていて、でも当時彼氏と面識は無かったらしい。
高校のにはあの人とイケメン君が載っている。
Y君はどちらにも載っていないけど(あの人とは小学校が一緒で成人してから連絡を再開したらしい)同い年なのでそれなりに知っている人がいたらしいけど、ああ私だけ年が違うから全く分からないや・・・とちょっと寂しかった。
でも、あの人の隣であの人の野球部時代の写真を見たのがなんだか嬉しかった。
そう、この時私はあの人の隣に座っていて、でもなぜかそんなに会話は出来なかったんだよね。
意識する気持ちが高まってきたせいかもしれない。
でも、彼氏は私が近頃あの人を気に入っているのが分かっているみたいで、ストレートにひやかされて焦ったのを憶えている。
朝からバイトのMちゃんを送った後、男達と少し遊んで解散した。
こうやって順を追って思い出すとやっぱり、私は祭の時から少しずつ、でも確実に、あの人を意識するようになっていた。
Mちゃんは予想通り、あの人にそこまで男として興味を示さなかったようだ。
やっぱりイケメン君の方がタイプらしく、彼氏と私はしきりにイケメン君に彼女が居る事を惜しんでいた。
そして私は内心、
「あの人の魅力が分からないなんてつまらん女だな・・・ほんとイケメン君(この時はまだ結構苦手に思っていた)とでも付き合っちゃえば良いのに、お互いビジュアル的には好印象で確かに釣り合ってるしさ」
と黒いんだか白いんだか微妙な事を思っていたのである。
正直、これまでみんなで遊ぶレギュラーメンバーで女は私しかいなかったので、女でしかも顔がかわいいMちゃんの登場にちょっとギクッとした。
それ自体は別に良いんだけど(あの人を意識してさえいなかったら何の問題も感じなかった)、あの人と男と女として絶対に何も無いで欲しいと思った。
それこそイケメン君とくっ付いてくれて、あの人と男と女的な意味で何の危険性も無くいてくれたら、普通に一緒に楽しく遊んでいられるから是非そうなってくれたら良いのにと思っていた。
・・・しかし「イケメン君の方がタイプだ」と言ってあの人を全く意識していなかったMちゃんは、程なくあの人を気にし始めた。
イケメン君は彼女持ち(ちなみにY君も彼女持ち)、そしてあの人はフリー。
・・・彼女は本当に惚れっぽいというか軽いとうか、彼氏欲しい病なんだなーと思った。
彼氏欲しい病はまだ分かるけど、熱しにくく冷めにくい私には彼女がコロコロ気が変わるのが全く理解出来なかった。
Mちゃんが男の事に関して以外で目立ってムカツク所が無いのがまだ救いだった。