[漫画]

松浦だるま「累-かさね-(5)」(2015年講談社イブニングコミックス)

淵かさねの調査を野菊に頼まれた高校教師の天ヶ崎が、かさねの小学校の同級生・白河や担任の茅ヶ崎に接触していた頃、ニナの顔なかさねと野菊は親交を深め、野菊が以前体を許した男・浅溝にストーキングの末に襲われたところをかさねが助けた晩、かさねは顔を入れ替えた本物のニナが眠る自分のマンションへ危険を承知で野菊を迎え入れたところへ、羽生田からの電話でかさねを嗅ぎ回る男の存在と自分を捨てた父・海道与が自宅で殺害されていたと聞き衝撃を受けるのだったが、一方、野菊も天ヶ崎からの連絡で、かさねがニナのマネージャーをしており現在は植物状態で行方不明と知らされたところへ、マンションで不自然に鍵がかけられた一室が気になり、かさねの入浴中に忍び込んだ部屋の中に見たものは母とうり二つの醜い女で、翌朝、部屋に入ったことを隠して話を向けるも一点の曇りもない表情で嘘を吐くかさねに彼女への疑惑を強めた野菊は、天ヶ崎より情報を得てニナの母親に接近、招かれた母親の家でニナの昔の舞台の映像を見るや、現在のニナは明らかに別人と入れ替わっていることを直覚した野菊は、母いざな同様にくちづけで顔を入れ替えるかさねの能力の秘密の手がかりを求めて、父を殺して飛び出した自宅にふたたび足を踏み入れ、いざなとかさねの秘密が口紅にあることへたどり着き、更にかさねに近づくべく野菊はかさねの舞台スタッフの鷺沼と体を重ねると、かさねが泊まりの仕事を拒否して日に一度は必ず家に帰るその行動にも秘密の一端をかぎつけるが、ニナとして次の舞台の練習に忙しいかさねは野菊が自分の秘密を暴かんとしていることを知る由もないのだった。

 

野菊の登場から、物語は新たな段階へ入ったことがはっきりしてきた。

しかし文字にするとこんなに書きにくい漫画もない

(2021/3/8)