こちらの記事は後編になります。
前編は↓からどうぞ~。
・収穫と課題
全11公演を振り返ってみると、流石に半年近くやってる事もあって、いろいろやってたんだな~と思わされます。
今回の定期公演の収穫、良かったところとしては、まず“秋~冬の時期にライブが出来た事”。
これが1番大きいんじゃないですかね。
一昨年やそれ以前だと、年末(年始)のワンマン以外はライブ活動が行われず、メンバーがそれぞれ舞台等の個人仕事に勤しむのが通例でした。
夏の様に、冬のアイドルフェスがもっと増えれば良いんでしょうけど、現状は難しいわけで。
そうなると、自分達でライブをする場を作っていかないといけません。
月に1~2回のライブをする環境を自分達で作れた事は、一歩前進したと言えるのではないでしょうか。
あとは、メンバープロデュースによる公演にした事によって、各メンバーの成長に繋がったのも収穫でした。
その辺は、蛍のブログを読んでも伝わってきます。
特に経験の浅い3期生にとっては、ライブを1から作る経験だったり、先輩メンバーをオーガナイズする経験は、普通だったら出来ない貴重な経験になった事でしょう。
企画して~アイディア出して~演出して~、という一連のプロデュース業を理解した事で、それを自分の活動に役立てて欲しいです。
公演をプロデュースする代わりに、今度は自分自身をプロデュースして欲しいなと。
今の時代、自己プロデュース力がないアイドルは生き残っていけませんからね。
さて、良いところがあれば、悪いところもある…という事で、次は課題についても考えたいのですが、私が気になったのは、浅川の欠席祭りでした。
結局、彼女が出演出来たのは、Vol.1~3と美麗ちゃんの卒業公演のみ。
定期公演とはいえ、そこで育まれる絆や思い出は確実にあるわけで、そういった事の積み重ねがグループの結束力や豊かさに繋がる気がするのですが、それを無下にして良いものか。
定期公演だけでなく、リリイベも含めて、グループ活動が満足に出来なくなっている浅川が、グループにいる意味って何なんだろ?って考えちゃうんですよね。
勿論、彼女が個人仕事を通してグループに還元するものはあるんだけど、それがグループをより魅力的にしてるかどうかは、また別問題で。
こういう状況が常態化してしまう事は、浅川にとっても、グループにとっても、アンバランスで不健康な様な気がしました。
あと、もう1つ課題として思うのは、定期公演が“入り口”として機能しなかったという事です。
今回の定期公演は、ほとんどが平日開催な上に、チケットも4~5000円はするしで、結構ハードルとしては高いものになっていました。
少なくとも、新規ファンやライト層が気軽に行ける様なライブではなかったと思うんですね。
配信に関しても何回かありましたが、有料のチャンネルでやっていたので、コアなファンしか見れなかったんじゃないかなと。
勿論、コアなファンのモチベを維持するのも大事なんですが、そればかりではジリ貧になるわけで。
新規ファンには、まず定期公演をお試し感覚で見てもらって、気に入ってもらえたらワンマンに来てもらう…っていう流れを作れたら理想だと思うんですよ。
最近は、ライブ会場不足の問題が深刻化してて、良い条件の会場を押さえるのは難しいんでしょうけど、もうちょっと頑張って欲しいものです。
・印象的な公演
個人的に印象深い公演を挙げるとなると、やっぱり浅川と夢梨の公演になりますかね。
2人の公演はブログの記事にもしたわけですが、別に私は2人のライブに行ったわけじゃないんですよ。笑
それでも、あんな長文ブログを書いたという事は、それだけ彼女達の公演からはインスピレーションを受けたという事。
「自分をこう見て欲しい!」とか「スパガをこうしたい!」という強烈な熱意や、ビジョンというものが2人の公演にはあった様な気がします。
そういった主張・メッセージはステージを越えて、伝わって来るものがあるんでしょうね。
あと、「惜しいな~」という意味で印象的だったのが、蛍の公演でした。
個人的に期待はしてたし、好きな事をひたすらブチ込んで、情報密度を上げるというアプローチも間違っていなかったと思う。
ただ、全体的に統一感がなくて、どうも荒削りで散漫な印象を受けました。
得意のイラストを前面に出さなかったのも疑問でしたし…。
おそらく蛍は自分の見せ方だったり、能力の生かし方が分かっていないと思うんですよ。
「自分がどんな言動をしたら、お客さんは喜ぶのか?」とか、「どんなイラストを描けば良いのか?」という部分がまだ分かっていない。
自分という個を確立出来ている浅川や夢梨とは、そこが違うのでしょう。
ただ、これはそれだけ蛍には伸び代があるという事でもあります。
むやみやたらにパンチを打ってた人が、急所を狙ってパンチを打てる様になったら、強くなるに決まってるじゃないですか。
夢梨風に言わせてもらえば、蛍なりの“あざとさ”を見つける事が成長の鍵になるかもしれません。
・最後に
半年もメンバープロデュースによる定期公演を続けた事、そして橋元Pも卒業したという事で、今後のスパガはセルフプロデュース路線に舵を切るのでしょうか?
それはそれで面白そうな気もしますが、個人的にはセルフプロデュースの限界も感じてしまいました。
今回の定期公演では、メンバーそれぞれの個性を見る事が出来ましたが、その一方で「メンバーの今まで見た事がない、新しい一面を見たか?」と問われると、答えに詰まります。
セルフプロデュースというのは、あくまで自分が出来る技術、自分が知ってる知識の範囲の中で創造されるので、自分の限界を超える様なものは生まれずらいと思うんですね。
例えば、今だと、わーすたも定期公演をやっているわけですが、彼女達は意欲的に新たな挑戦に取り組んでいます。
ラップに挑戦したり、
他にも、ギターやDJにヒップホップダンスに挑戦したりしている。
これって、メンバーが制作側に入っていない、あくまでプレイヤーである事に集中しているからこそ出来るチャレンジだと思うんですよ。
で、こういった挑戦の数々が種となり、いつか芽を吹く日が来るんじゃないですかね?
アイドルによるラップの大会が今後あるかもしれない。
ギターがあれば弾き語りも出来るし、DJがいれば自分達で曲をリミックス出来るかもしれない。
活動も幅も、表現の幅もどんどん広がっていく事でしょう。
そうやって、自分達の世界や可能性を外に向けて拡張していく事が、“攻める”って事なんだと思いますよ。
わー、
前回の記事と同じところに着地してしまったー!
って、あざといオチで、すみません。笑
まぁ、スパガの定期公演は始まったばかり。
まだまだ不備はあるし、完璧ではないけれど、とにかくアップデートさせながら、続けていく事が大事かなと。
水をやり続ければ、いつか芽が出る…点と点が線になる日を信じて頑張って欲しいものです。