9月にあった事を振り返ろうシリーズ第2弾。

今回は『片想いのシンデレラ』リリースから約1ヶ月という事で、改めて『片想いのシンデレラ』について思った事、考えた事を語っていこうかなと思います。




 

・各種データから見えてくる事


まずは、オリコンの順位から確認すると、今回はウィークリーで13位(8,615枚)という結果でした。






ちなみに、第4章の過去作と比較すると、


コングラCHUレーション!!!! ウィークリー6位(21,775枚)
ナツカレ★バケーション  ウィークリー6位(16,453枚)
片想いのシンデレラ    ウィークリー13位(8,615枚)


…となっています。

まぁ、見事なまでの前作割れですね。

この結果を受けて、「スパガ年内解散か!?」みたいなネット記事も見掛けましたが、前2作は卒業特需や水着特需など、特別なブーストが掛かっていました。

そういう意味で言うと、今回の順位こそが、現在のスパガの本来の実力という事になるのかもしれません。

また、オリコンに関して言えば、第3章の後期は『片想い』よりも悪い順位(枚数)だった事もあるので、この1年で第3章の状態にまで持ち直した…と考えれば、決してネガティブな結果でもないのかなと。

そもそも、スパガはミュージックカード(オリコンに反映されない)を販売する以上、オリコンを重視してないのは明らかですし、「オリコンの順位で解散が決まるのなら、とっくに解散してるわー!」と言うのが私の見解です。笑



さて、データ面に関しては、私も独自収集していまして…。

全員センター企画が始まってから、「YouTubeにMVが公開されてから1週間の再生回数」というのを調べているのです。
 

 

 


ナツカレの記事を書いて以来、YouTubeの再生回数も1つの指標になるなと思っていて、特に今回はシングルとして発売されない曲もあるので、曲毎の指標にならないかなと思ったんですね。

で、その結果がどうなっているかというと、こんな感じ。


7月
POP!!POP!!POP!! 2.9万回
White Melody 1.5万回

8月
NIJI色SKY 3.3万回
情熱RUNNER 2.2万回 

9月
片想いのシンデレラ 2.4万回 

10月
Please stay with me 2.7万回
感情キャンパス 2.2万回 



こうして見ると、右肩上がり…と言うよりは、右肩下がりになってしまっている印象は否めません。

また、阿部夢梨センター曲であり、シングルカットされる『片想い』が、この回数というのは寂しいものがありますよね。

 

特に楽曲が悪い印象もありませんし、どうして再生回数が伸びなかったのでしょう?

 

 

 

 

 

・avexのMV戦略について

 

『片想い』の再生回数が上がらなかった理由を考えると、石橋さんの活動休止のニュースが影響したのかもしれませんし、楽曲が連続発表される中で埋もれてしまったのかもしれません。

ちなみに、YouTubeのコメント欄を見ると、この様なコメントがトップにありました。



 

 

流石に3ヶ月も連続でShort.verが続くと、不満が溜まる部分もあるのでしょう。



そういえば、先日あった樋口Pと橋本Pによる対談番組にて、樋口PがYouTubeのFull解禁について語る場面がありました。
 

 

 


そこでの樋口Pの発言を要約すると、こんな感じ。
 

 

「再生回数を増やす為にはFullの方が良いし、商品を売る事を考えればShortの方が良い。どちらを選ぶかはアーティストのスタンス次第。」

「アイドルに限って言えば、不正アップロードされるより、正規で上げた方が良い…という説明を論文の様に書いて、レーベルの上長にお願いした。」

「MVの前後を少し変える事で、特例としてFullを認められていたが、それも今年でダメになってしまった。」

「会社の決定だから、しょうがない。」

「それを逆手にとって、SR(SHOWROOM)の特典としてFull公開している。」

 


…という事らしいです。

実はYouTubeにもFull.verは正規に上がっていて、見ようと思えば見れるんですよね。
 

 



ただ、こちら“Music Premium限定”の動画という事で、課金しないと見る事が出来ません。

Spotifyの登場によって、楽曲を無料公開せざるを得なくなった手前、今度はMVを囲う事で、少しでも利益を上げようという考えなのでしょう。

海外では今やYouTubeの再生回数もチャートに組み込まれる時代なのに、こんな事をしてるのは日本ぐらいだと思いますが…。



まぁでも、樋口PがMVをFullで公開する為に動いていた事が分かって、少し安心しました。

このブログでも散々批判してきましたが、樋口Pもそこまでバカじゃないし、彼がFull公開派である事は、少なからず希望があるのかなと。

実際、この対談の後に、わーすたがYouTubeにアカウント設立し、MVをFullで公開しています。
 

 

 


もしかしたら、会社のルールがまた変わったのかもしれませんね。

スパガに関しては「SR特典としてMVをFull公開」という企画をやっているので、少なくとも全員センター企画が終わる12月まではShort公開が続くのでしょう。


なので、「来年1月以降にスパガがYouTubeアカウントを設立するか?」…というのが、今後のスパガを占う上でも注目すべきポイントになるかなと思います。

 

 

 

 

 

・スパガはなぜSRを重視するのか?


さて、そうしたMVの問題に加え、新曲のプロモーションを全てSRに任せてしまっている事も、個人的には問題に思っていて。

配信を見る事で、視聴者が新曲のMVを見たくなったり、拡散したくなるのなら良いのですが、多分そういう内容にはなってないんじゃないかなと。

新曲のプロモーションの為に配信すると言うよりも、ポイントを集める為に配信している様な気がしてならないのです。

新曲リリース時にオタクがするべき事は、MVを見たり拡散する事であって、星集めやカウントじゃないと思うんですけどね…。



しかし、スパガはどうしてこんなにSRを重視するのでしょう?

48系を除けば、SRに力を入れてるメジャーアイドルって、ほとんど見当たらないし、それこそスパガぐらいだと思うんですよ。

だから、スパガがSRに拘る理由が分からなくて、いろいろと考えていたのですが、1つ思い当たる理由としては、“わーすたの存在”があるのかなと。













わーすたと言えば、“デジタルネイティブ世代アイドル”を標榜しており、デビュー時からSNSを積極的に活用してきました。

最近ではフリーライブの告知として、「#わーすた1008」というハッシュタグを使い、様々な情報を発信していた姿が記憶に新しいところでしょう。

 

 



新しいSNSの利用にも積極的で、MixChannelやTikTokなどにも進出。

 

 

 

 


ところが、SRだけは個人アカウントを取ってないんですね。

それどころか、SRにあったグループの冠番組すらも、今年の6月に終わらせてしまっている。

 

 

 

これだけネットに強いアイドルがSRだけ手をつけないというのは、あまりにも不自然でしょう。

つまり、ここから考えられるのは、「スパガはSRで頑張る、わーすたはTwitterで頑張る」という棲み分けがなされているのでは?という仮説です。

 

 

 

 

 

・なぜ棲み分けが必要なのか?


では、一体どうして棲み分ける必要があるのか?

これに関しては、チキパとGEMの解散が影響しているのかもしれません。



スパガ、チキパ、GEM、わーすたと、アイストの4グループは、それぞれ音楽性もコンセプトも違うグループでした。

しかし、同じアイスト所属のアイドルというフィールドで活動する以上、どうしてもファンとなる層が被ってしまう部分があったのでしょう。

実際、スパガからチキパへ、スパガからGEMへ…と流れていったファンは多かったと思います。

それでもアイドルブームであったり、スパガに勢いがあった頃は、新規ファンの流入もあったので、そんなに問題にはならなかったと思うんですね。



ところが、アイドルブームも終息し、スパガの勢いもなくなってきたと。

そうして、新規ファンが増えない=パイが増えない状況の中で、お互いのファンを食い合う様になってしまったのでしょう。

その結果として、チキパとGEMは共倒れする様に解散していき、スパガも多くのファンを失ってしまいました。



「同じフィールドで戦わすとファンの奪い合いが起こる。」

「だったら、それぞれ別のフィールドで戦わせれば良いじゃない?」…という事なのかもしれません。

スパガがTwitterを利用しだして、わーしっぷがニジストになったり、
わーすたがSRを利用しだして、ニジストがわーしっぷになったりと、

そうやってファンの奪い合いをするのは不毛でしかないし、2組の共存を考えるなら、それぞれ別のフィールドで新規ファン獲得を目指す方が合理的でしょう。

スパガとわーすたが対バンなどで、まったくクロスオーバーしないのも、そう考えると納得がいきます。



でもね、それは2組を統括する樋口Pの視点から見た考えであって、スパガファン(わーすたファン)からしてみると、他のグループがどうなろうと、どうでも良いと思うんですよ。

スパガだってTwitterを積極的に使って欲しいし、わーすただってSRをやって欲しいという人もいるんじゃないですかね?

そもそも、SRとTwitterで棲み分けるといっても、SRの利用者数とTwitterの利用者数は全然違うわけで、公平な棲み分けがなされてるとは思えない。

共存と言うよりも、スパガがわーすたのファンを食い荒らさない様に隔離している様にしか見えないんです。

私が樋口Pに求めるのは、わーすたで得たノウハウをスパガに取り入れる事だったり、逆にスパガのノウハウをわーすたに取り入れる事で。

そうやってお互いに影響し合って、高め合う関係性こそが、本当の意味で共存と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

・#わーすた1008を見て思った事

 

わーすたのフリーライブは、最終的に3000人もの人を集めたそうです。

 

 



この数字が凄いのかどうか、よく分からないのですが、次回ライブ開催のノルマが1500人だったそうですし、平日開催である事も考えれば、よく頑張った方なのでしょう。



ちなみに、このわーすたのフリーライブ。

最初に告知されたのは7月12日で、実はスパガの全員センター企画と同時期に始まった企画でもあるのです。
 

 



この3ヶ月で、一方はずるずると盛り下がり、一方はだんだんと盛り上がる。

一体この差は何なんでしょうね?





今回のわーすたを見てて思ったのは、とにかく羨ましいという事、嫉妬しかなかった。

ハッシュタグを作ろう!とか、

 

 



リプ返しよう!とか、

 

 



ブログを毎日書こう!とか、
 

 



全てスパガにやって欲しい事だったし、それが3000人という結果を出したわけですからね。

このブログで訴えてきた事は間違ってなかったと思う反面、「なんでスパガはやらないんだよ…」という歯痒さも感じました。



それに何より羨ましかったのは、メンバーの熱量です。

恥も外聞も捨てて、それこそ遮二無二に駆け回る彼女達の姿からは、熱いものを感じました。

なにせ、最終的にはビラ配りまでやってましたからね。笑
 

 

 


やっぱ応援するなら、こういう熱いアイドルを応援したいな~と思いましたよ。



特に廣川さんのブログは印象的で、ここまで自分の恥部や暗部を晒け出し、自分の本音を叩きつける様な文章は、なかなか書けるものじゃありません。(ちょっと前島亜美さんのブログを思い出しました。)

 

 

 


これだけ踏み込んだ発言をすると、ファンの幻想を壊してしまうかもしれないし、必死になって宣伝する姿を見て嘲笑する人間も、中にはいる事でしょう。
 

 

 


でも、それだけのリスクを冒してでも、彼女達は想いを伝えたかったという事だと思うし、それだけのリスクを冒さないと、人は行動を起こしてくれないと思うんですね。

私自身、スパガのライブに行くキッカケとなったのは、元メンバーの田中美麗さんがブログで何度も何度も「ライブに来てくれ~!」と訴えてるのを見たからだし、そういう熱意は確実に伝わるんです。(詳しくは→「【スパガ】田中美麗と私」をご覧下さい。)



では、翻って考えてみるに、今のスパガに赤裸々に本音を語ったり、必死になって宣伝してるメンバーが果たしていたのかなと。

そうしたリスクを冒さないで、どうして人の心を動かす事が出来るのでしょう?

これまで全員センター企画の問題について、MVやTwitterやSRなどに、その原因を求めてきましたが、こうしたメンバーの姿勢にも問題があるのかもしれません。

 

 

 

 

 

・最後に


これまでのわーすたと言えば、スト生のエリートが集められたり、センスや世界観で勝負してる感じがして、「いけ好かないアイドルだな~」というイメージだったんですよね。


それよりも、雑草軍団で、地道に頑張ってるスパガの方がカッコ良いじゃん!と思ってきました。

でも、今回のわーすたの暑苦しくて、泥臭い一面を見てからは、すっかり見直してしまったというか。

わーすたに足りなかった“人間臭さ”が加わった様に思うし、センスや世界観だけではない、アツくてエモいアイドルへと進化した様に思います。



そんなわーすたと比べると、もはやスパガの方が、いけ好かないアイドルになりつつあるのでは?と思ってしまいました。

「リスクを冒すか?冒さないか?」というのは、そのままSRで戦ってるアイドルと、Twitterで戦ってるアイドルの差だなと思っていて。

SRという限定的な空間で身内に向かって語りかけるアイドルと、Twitterというオープンな空間で不特定多数に語りかけるアイドルとでは、意識に差が生まれるのは当然でしょう。

 

 

 


この松田さんのツイートなんかを見ると、必死である事、リスクを冒す事はアイドルなら当たり前だと思っている。

なんかもう、アイドルとしての覚悟や強度が違うなと思わざるを得ません。



これまでは「わーすたよりもスパガの方が上だ!」と思ってきましたが、今回の件で素直に負けを認めてしまいました。

こんな事を言うと、スパガファン失格なのかもしれませんけどね。(汗)

でも、時には潔く負けを認めて、謙虚に相手から学ぶ事も必要なのではないでしょうか?

わーすたのフリーライブから数日後、何人かのメンバーが「#スパガ1019」というハッシュタグを作ってツイートしてました。

 

 

 

 



わーすたと比較して、少し厳しい事を言ってしまいましたが、結成4年目のわーすたと、新体制1年目のスパガを比べる事に無理があるのも承知しています。

でも、だからこそ、わーすたから良いところを学んで、成長して欲しい。

今は負けてても、いつか勝てば良いのですから。





というわけで、今回はこの辺で。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。