(「Armpit Hair」からの続き)

 

 月日は流れ、9月末。国慶節(10月1日~)で仕事にならないので、私は一時帰国、阿麗は久しぶりの故郷へ帰省。阿麗の両親から、良い返事が貰えたかが心配な白楽雲。

 

 因みに、この時点で、私の両親には何も話していません。上手くいくかわからない状況で、ぬか喜びさせたくないですからね。そして、期待と不安を抱きながら工場に戻ったのですが・・・。

 

 「お父さん、お母さんは、何て言ってた?」、「・・・」、「如何したの?、反対されたの?」、「・・・」、「もしかして、実家に帰ってないの?」、返事をせず、コクリと頷く阿麗。

 

 「何で」、「・・・」。中国の場合、多くの人が一時期に移動するので、電車のチケットが取れない場合があります。「チケットが買えなかったの?」、返事をせず、コクリと頷く阿麗。

 

 「分かった、春節は必ず早めにチケット買いなさい、それまで待つよ」と言うと、「分かりました」と返事をしてくれました。

 

 何時頃かは定かでないのですが、国慶節後、阿芳と阿漂が姿を消しました。阿芳は前述の通り、後年、床屋で見かける事はありましたが、阿漂を見かける事はありませんでした。

 

 この後、阿梅と言う子がチョクチョク姿を現すようになります。色白で大人しく、綺麗な子でしたが、何かと私と阿麗の面倒を見てくれるのです。

 

 阿麗より年下なのですが、しっかりしており、阿麗は完全に阿梅を頼り切っており、何時もコソコソと話しているのが、何か違和感を感じていました。

 

 またまた月日が流れ、春節の1ヶ月前、「チケット買った?」、「まだ」、「いつ買うの?」、「明日買いに行く」、「分かった」。今1月の初めです。この年の春節(旧正月)は2月5日です。

 

 春節が近づくと中国人は仕事をしなくなります。いや、やる気をなくします。兎に角、残り3週間が勝負です。結局、阿麗に会う事無く、一時帰国をする事となりました。

 

 一抹の不安を持って帰国したのですが、長沙に着いたら電話するように言ってあります。しかし、阿麗からは、なかなか掛って来ません。

 

 漸く掛って来ましたが、電話代がかかるので、こちらから掛け直します。聞いた電話番号は確かに長沙の市外局番ですが、繋がらないのです。

 

 「長沙から電話が掛って来ただけで良しとしよう」と思い、不安を抱きながら中国に戻った私ですが、不安的中。また国慶節後のやり取りです。

 

 核心部分をつくとダンマリで、埒があきません。「二人で行って許しを求めようか?」と、言っても、唯、黙ってるだけです。すると、阿梅がやって来て、間にはいってはぐらかすのです。

 

 ここに私は一体、何しに来ているのか、恋愛ゴッコをしに来ている訳ではないと、そう思いつつも、阿麗には、私に言えない何か理由があるのかもと、色々考えてしまうのです。

 

 それからひと月も、モヤモヤが続き、このままズルズルと不毛な関係を続けるのも如何なものかと、さすがに感じた私です。「一度はっきりさせよう」と考えたのです。

 

 阿麗にとって私は、都合の良い客、又は、金蔓でしか過ぎないのではないか、結婚なんてサラサラ考えてなど無いのかも知れないと、冷静になって考え直す事にしました。

 

 そして、覚悟を決めて、鎮府に乗り込んだ私です。

 

 

(つづく)

 

 

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白楽雲

 

 

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