(「白楽雲の決意」からの続き)

 

 さて、お次は、健全な精神は健全な生活からと言う事で、生活環境の改善です。

 

 宿舎の部屋には中国側の厚意で冷房はありましたが、事務所には無いのです。事務所の広さは20畳程です。一人には広すぎますよね。夏は扇風機で暑さを凌いでいました。

 

 見かねて中国側が古いエアコンを付けてくれましたが6畳用。無いよりはましですが、焼け石に水です。毎日汗だくで仕事をしていました。

 

 広東省の夏は湿気がすごいのです。中途半端な温度なので、涼しくない上に、いたる所結露してしまい、気持ち悪いったらありゃしない。書きものなんか出来ません。

 

 当然、毎日風呂に入りたいですよね。でも、中国では、お風呂に浸かる習慣がありません。シャワーを浴びるのですが、(特に南方では)水で身体を洗うのが一般的です。

 

 広東省は南国と言えど、冬は結構寒いのです。夏ならばまだしも、冬に水を浴びるのは日本人には抵抗があります。当然ですが毎日のシャワーは苦痛でした。

 

 これらを改善して欲しいと、何度も会社に懇願したのですが、我慢出来るだろうと言うのが返事でした。自分達は冷房をガンガン入れて、毎日のんびり湯船に浸かってるくせにね。

 

 そこで会社に内緒で、事務所に大型のエアコンを、宿舎の部屋に給湯器(電気式ですけどね)と、ついでにテレビと電話も付けて貰う事にしました。

 

 当然、会社に払って貰いましょう。費用の付け替えで処理して貰います。本社から視察に来て気付かれた場合は、古いエアコンを付けてくれたと言えば良いのです。

 

 当時の中国製品は、新品でも日本人が見れば中古に見えましたからね。口裏を合わせてもらう事も、当然、申し合わせてあります(悪党よのうグラサン)。当然了(当たり前田のクラッカー)。

 

 そして、これは会社には関わりはありませんが、毎週末にホテルに泊まる事を考えたのです。一番の理由は、バスタブでゆっくりお湯につかる為です。

 

 原料調査目的で以前、福建省の廈門(アモイ)に駐在していた時、ホテルを事務所にしていたのですが、長期契約で宿泊料が格安になる事を経験していました。

 

 そこで、ダメ元で、1年間、毎週末必ず宿泊する事を条件にホテルと交渉したのです。

 

 このホテルは工場から一番近い大都市の新会市にあるホテルです。以前にも単発で何回か泊まっていたのですが、一泊120元(約1500円)です。三流ホテルですけどね。

 

 全君(通訳)の粘り強い交渉の結果、一泊40元(約500円)で契約出来ました。初回宿泊時に2ヶ月分を支払い、翌月初回宿泊時に翌々月分(2000円から2500円)を支払う契約です。

 

 当然、宿泊しなかったとしても返金はありません。私一人での外出は安全上控えていましたので、通訳との宿泊と成ります(ツインルーム)。

 

 お風呂が目的ですので、お間違え無き様・・・(怪しいなぁ~ニヤリ)。そうそう、織田信長が森蘭丸を小姓にした様に、おいらも通訳を・・・、って、なんでやねんムキー

 

 全君は、ホテルに泊まる事は喜んだのですが、初めの内はバスタブに浸かろうとはしませんでした。しかし、終いには奇声を上げながら入浴を楽しんでいましたよ。

 

 将来の夢は、結婚してバスタブのある家に住みたいと言ってましたが、「もっと大きな夢を見なさいよ」と言ってやったのを覚えています。余程気持ち良かったのでしょうね。

 

 あと、日本の祝日などを利用して、毎月1回澳門(マカオ)のヤオハン、後に出来る珠海のジャスコで、日本食材を調達していました。中国側が車を出してくれていました。

 

 こうして、仕事の合理化、生活環境改善の第一歩を強引に印したのです。

 

 我が闘争(ヒトラーかグラサン)は、まだまだ続きます。

 

(つづく) 

 

 

 

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