(「中国花火戦争」からの続き)

 

 ビルが打ち上げたロケット花火の炸裂音を合図に両陣営ともに戦闘開始です。

 

 私達は守衛室めがけて砲撃開始。無数に飛び交うロケット花火とその炸裂する音につられて敵側の人数がどんどん増えて行きます。そしてそれを取り巻くギャラリーの数が・・・。

 

 多勢に無勢、こちらは押され気味。そんな時、ロケット花火のセッティングで前屈みになっている私の首とジャケットの襟の間に敵のロケット花火が突き刺さりました。

 

 慌てて振り払おうとしましたが間に合わず炸裂。「うっ」、僅かな痛みと炸裂音で耳がキーン。「クッソー」、もう滅多矢鱈と打ち続けました。

 

 後で気づいたのですが、少しの火傷とジャケットとシャツに穴が開いていました。

 

 そして、敵側は弾切れと見えて守衛室に立て籠もりヤジを飛ばしています。ビルが炸弾を手に取り、「コレ、イキマスカ」、「当然了(タンレンラ)」と私。

 

 昔、野球のピッチャーやってたから(小学4年生のころなグラサン)、投げるのは俺に任せろと言うと、「OK」と言って私が持った炸弾に火を点けてくれました。

 

 渾身の力で投げた炸弾は放物線を描いて守衛室目がけて飛んで行きました。

 

 僅かに右に反れ、残念と思ったのですが、地面に落下すると左にキックし、守衛室の入口へ吸い込まれて行くではありませんか。それを見て、ビルが「Good job」と叫んだ瞬間・・・。

 

 慌てて数人の敵が守衛室から飛び出して来ました。その直後、閃光と伴に爆音が、そして、煙と伴に逃げ遅れた敵が5・6人飛び出して来たのですが、その間抜けな姿に大爆笑。

 

 彼らは口々に罵っています。ビルが花火やるから来いと手招きするとぞろぞろやって来ましたので、ロケット花火を投げてやりましたよ。彼らがそれを拾った頃合いを見て・・・。

 

 ビルが炸弾に火を点け投げ落としたものだから、敵は慌てて退避。尚も炸弾を後ろから浴びせかけ、私が彼らの前を飛び越して炸弾を放り投げると、逃げ場を失い右往左往。

 

 私は意外とサディストである事を自覚したのです(普段はマゾヒストだけどなニヤリ)。人間は両面があるのです。必ずね。今、虐めをしている貴方、何時か仕返しされますよ。

 

 彼らが守衛室に逃げ込んだところで、ロケット花火の応戦を暫くしたのですが、ビルと私はどちらともなく、「カラオケイキマスカ」と成り、戦闘終了。正直飽きました。

 

 こうして、日本・香港・朝鮮族連合軍は中国軍を駆逐したのです。

 

 余った花火は彼ら中国人スタッフ(ギャラリー達も含めて)に楽しんでくれと進呈しました。喜んでましたよ。だって、彼らの2ヵ月分の給料に相当する量ですからね。

 

 こうして会社への鬱憤を暫し解消した白楽雲でした。

 

 妻に「これからカラオケ行って来る」と電話し、カラオケにやって来た日本・香港・朝鮮族連合軍。私はビール片手にカラオケの練習です。

 

 北京語の歌はかなり歌える様になっていましたが、ここは広東省です。広東語の歌の練習を始めたのです。北京語と広東語は発音が全く違うのです。語順も若干違います。

 

 広東語の歌も歌える様にしたいですからね(これがお前の言う課題かよプンプン)。そうそう、中国で歌手になるには、幅広く歌が歌えないとね。って、そんな訳あるかいムキー

 

 深夜までカラオケと酒盛りを続けた私達は、恒例となっていた御粥を食べて工場へと帰還しました。この御粥は、田鶏・蛇粥と言って、蛙と蛇が入っています。

 

 香港人のお気に入りで、彼らは夜遅くまで飲み、シャビシャビの御粥を夜食として食べる習慣があります。初めは抵抗があったのですが、食べた後、翌日の寝覚めが良いのです。

 

 私は蛙と蛇はよけて粥だけ食べましたけどね。だって、蛙と蛇はちょっとね。

 

 アルコールを分解させるには大量の水が必要です。更に肝臓に頑張ってもらわないといけないのですが、肝臓のエネルギー源は糖質です。理に適っていますよね。

 

 一番いいのはスポーツドリンクなんですが、この時代、まだ中国では売っていませんでした。皆さんも飲んだ後はスポーツドリンクを飲みましょう。

 

 無ければ、炭酸の入っていないジュースでも良いですよ。砂糖水でも良いよ。それも無ければ、水だけでも絶対飲みましょうね。その前に飲み過ぎないようにしましょう。 

 

(つづく) 

 

 

 

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白楽雲

 

 

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