(「父と伯父」からの続き)

 

 伯父は私達家族の生活ぶりを聞きたかった様です。無関心を装いながら、母(妹)の事が心配だったのでしょう。私を大学に行かせているので金銭的に苦しい想いをしているとでも思ったのかも知れません。

 

 私がアルバイトをしている事を知ると、「お前の父親では家族を養って行く事は出来ん、考えが甘いんだ、学校行かせる金も出せないなんて情けないだろ、アゴタだけではだめだ」と言っていましたね。

 

 私はムッとしましたので、「出来るだけ親の世話になりたくないだけです」と答えても、「そんな心配を子供にさせる事自体怪しからん」と言う始末。

 

 おまけに「お前もアゴタだけになるぞ、大学なんてロクデナシ作るだけだ」と言われました。確かにそれも一理あると思いますね。

 

 私はこの人はこういう考えなんだと納得しました。私がアルバイトをしなくても父母は何とかしてくれたでしょう。でも理解出来ないのでしょう。父についての思い込みが邪魔してたんでしょうね。

 

 伯父は尋常小学校(現小学校)を卒業していますが、5・6年の頃から働き出しています。父は高等小学校(現中学校)を卒業し、戦後直ぐに辞めてしまいましたが国鉄に入社しています。

 

 当時はこの学歴の差が大きかったのです。中学(現高等学校)、高等学校(現大学)に行く人は良家の子息位のものでした。貧乏人は高等小学校(現中学校)さえ行けない世の中だったのです。

 

 伯父が母に言った事があるそうですが、「お前の旦那はアゴタだけ、インテリ臭くて虫が好かん」が全てなのでしょう。父がその後どんな生き方をしたかなど知る由も無かったでしょうからね。

 

 奇妙な事に父も良く言っていました「人間アゴタだけではいかん」と。私も良く言われました「お前はアゴタだけだ」と。因みに、名古屋弁で「顎」の事を「あごた」と言うのです。

 

 「アゴタだけ」とは「口先だけ」と言う事になりましょうか。要は「有言実行せよ」と言う事ですね。父も伯父も根っこは同じなのです。 

 

 父が祖父と仲良くなったのも邪推した様です。何か企んでいると思ったのかも知れません。父と結婚した母を勘当した祖父です。父にたらしこまれたと思ったのかも知れませんね(遺産目当て?)。

 

 「人は利害のみで動くもの」。それだけ嫌な世界を嫌と言う程見て来た伯父の思い込みでしょうね。この様な考え方をする原点は、胡麻鶏事件が発端だろうと私は推察しています。

 

 出会いが別の形だったならば良い友人になっていたかも知れません。

 

 ちょっと遅くなってしまいましたがクイズの答えです。「何じゃそれ」とお思いの方は、「父と伯父」を参照くださいね。

 

 ある年の正月に父が、「義親父の七回忌はそろそろなんじゃないの」と母の兄弟たちに話を向けると、伯父夫婦が言った言葉は、「去年6年経ったところだから今年だな」でした。

 

 父が「それなら七回忌はもう過ぎてるじゃないか」と言ったものだから、「7年経つから七回忌って言うんだろ」と取り合おうとしません。父は「それならいいけどね」と強く言う事を控えました。

 

 しかし、私が余計な事を言ってしまったのです。「葬儀を1回忌と数えるから6年経つと七回忌になりますよ、だから去年の命日が七回忌の筈です」。この言葉は無視されましたけどね。

 

 私は伯父の面子を潰した訳です。若気の至りでした。こうして、八回忌を七回忌法要として執り行ったのです。後で聞いた話ですが、坊主を言いくるめて七回忌法要と言う事にした様です。

 

 答えは七回忌法要では無く八回忌法要でした。恥ずかしいですね(喪主としては忘れたり間違ってはいけない事ですよね)。

 

 伯父はこう言う事に無頓着だったのです。何故なら葬儀や法要を毛嫌いする人なのです。祖父母の時は流石に喪主を努めましたが。それ以外の葬儀には一切出席しない人です。

 

 これには理由があります。兄弟姉妹の中で伯父と母の2人だけが祖母の持っていた霊感を引き継いだ様で、伯父は葬儀に出席すると亡くなった人の霊に憑依されてしまうのです。

 

 精神錯乱を起こすほど霊感が強いのです。それをコントロール出来ないのですね。私の母はコントロール出来るのか霊感がそこまで強くないのか、死者の姿を見、言葉を感じ取る事はあっても、憑依される事はありません。

 

 私に至っては、近寄って来た霊を感じる事は出来ますが、その意志を感じ取る事が出来ません。それどころか拒否の姿勢を見せるものだから制裁を受けてしまうのでしょうか。

 

 その結果、時々「空中浮揚?」の様な悪さをされる事があるのです。だから私は霊と言う存在が大嫌いです。

 

 「死んでしまえば良いのに・・・ムキー」。

 

(つづく)

 

 

 

 

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