『Mとの縁を切らさないでください』
その夜、晩御飯を食べに入ったファミレスで、Mにそっくりな人に会った。
あまりにも似すぎてて、めっちゃガン見してしまった。
そんなはずないのに。
こんなところにいるはずないのに。
多分、別人だったと思う。
一瞬目が合った気がしたけど、向こうは無反応だったし。
だって、どう考えてもこんなところにいるはずがない。
でも、あまりにも似てた…
会いたい。
でも、まだ会いたくない。
まだ会えない。
『ちゃんと胸張って現状を報告できるようになってから、Mに連絡する』
だから、まだ会えない。
Mに報告できること、今まだ何一つない。
だから、こんなところでばったり会ったら、困る。
『Mとの縁を切らさないでください』
本当に神様に願いが叶うなら、切らさないでもらった縁を無駄にしないようにしなくちゃ。
未練がないと言ったら嘘になる。
でも、『もう一度』とは思わない。
ただ、Mの中の『私』を更新したいだけ。
Mにとっての私がいつまでも『ダメ人間』なのは嫌だから。
Mに早くいい報告をするためにも、頑張らなきゃ。
昨日友達と話してて、私がどれだけ言い訳しまくって逃げまくってるかを実感した。
一歩踏み出さなきゃ、進むものも進まない。
頑張らなきゃ。
会いたい。
会えない。
会いたい。