【死神の浮力】
7日のあいだ対象の人間を観察し、「可」か「見送り」を判定。「可」の場合8日目にその人間の死を見届ける……。
人間界でひっそりとこんな仕事をしている死神たちの存在を、みなさん覚えていますでしょうか?
ベストセラー『死神の精度』から8年。多くの人に愛された死神の「千葉」が、長編で帰ってきました!
今回は冒頭の一部を除いてすべて書き下ろし。
彼のちょっとテンポのずれた会話と、誠実な仕事ぶりをたっぷりお楽しみください。 (ネットより)
死神『千葉』シリーズ第二弾。
『死神の精度』は死神『千葉』の一人称で語られる連作短編集でしたが、今回は『千葉』の調査対象者である「山野辺」による一人称のパートとが交互に進行する長編となっています。
「人間は、その日を摘むこと、日々を楽しむことしかできないんだ。というよりも、それしかできないんだ。なぜなら人間はいつか死ぬから」
「人間は死のことを知っている。そのことを考えないようにしているが、それにしても動物と違い、死ぬことをしっている」
人は絶対に死ぬ。「絶対」だ。
ここでも「絶対」が出て来ました。
狡猾で良心を持たぬサイコパス本城に翻弄され、上手く行かない「復讐」
少し焦れったくなりましたが、死神千葉さんと山野辺さんのちぐはぐな会話が何とも面白くて(笑)
ママチャリ二人乗りで本城を追う場面なんぞ、ケタケタ笑ってしまいました。
本城にも死神が調査中だったけど、【命還元キャンペーン中】を試して見たかった死神に「見送り」の判定を出され、
あと20年の命が補償されてしまった!
さてさて、還元された20年の命、本城はどう過ごすのでしょうか?ふふふ
ミュージック大好き死神千葉さんは、今日もどこかで調査に励んでいるのでしょう。
ほら、そこに・・・