子育ての悩み① | ラフィーネさんのブログ

子育ての悩み①

大津市で自殺した中学生の問題が、
連日マスコミをにぎわしています。

これらの記事を読んでいると、
子どもの教育はつくづく難しいものだなと……。

そんなことを思っていましたら、中国人スタッフの
Zさんから思いがけない話を伺いました。

二番目の娘さんが引きこもりになって数年になるというのです。

Zさんは上海の医科大学を卒業、研究員をした後に来日、
日本国籍も取得して20年近くなると言います。
日本で同胞と結婚、今は高校生・中学生と
二人の子供を女手一つで育てています。

思わずT生は身を乗り出して話を聞き始めました。
なぜなら我が家も不登校で悩んだ時期があったからです。


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(アメリカ芙蓉、直径20数cm、写真では
分りませんが、あまりのでかさに驚きです!)

子供というのはちょっとした環境の違いで、
同じ兄弟でも全く違った生き方をするものです。

二男は小さなころから両耳が中耳炎で、
あまり耳が聞こえませんでした。
学校には中耳炎であることを説明し、
プールは見学、一番前の席に座っていました。

中学に入り、バスケット部に入部、
悪ふざけする悪童どもとつるんでいたようです。
よく言うツッパリでも不良でもありません。
だから“悪童”というのですが……。

担任は生真面目な女性の先生でした。
悪ふざけする悪童どもは先生の目の敵にされたようです。
中学でそりの合わない先生と当ると結構不幸です。
最初の2年間、その先生が担任となるからです。

わが子も悪いところがあったのでしょうが、
耳が悪かったために誤解もあったはずです。
でも、何かというと悪いほうへとられたのでした。

自分は悪くないのに悪いと決めつけられ、
子供はすっかり教師不信に陥ってしまいました。
悪循環です!

もっとも、その先生はほかの親と軋轢があったようで、
2年間で他校に移動、今度はクラブの教師が担任になり、
3年生の時はようやく問題がなくなりました。

しかし、2年生の時にその女性教師から、
通信簿で「1」をつけられたことがありました。
中学生の子供に「1」を付けるなどどうかと思いましたが、
先生と争うことをはばかりそのままにしました。

これが高校受験の時にとんでもないことになります。
耳が悪いだけに成績がよいわけではありません。
推薦で私立に入れてしまおうと考えました。
しかし「1」があると推薦入学ができないのです。

幸い公立高校に入ることができ事なきを得ました。
しかし、今度は見知らぬ顔ばかりです。
ここでも中耳炎は子供に影を落とします。

自分で言う冗談が理解されなかったり、
相手の言うことがよく聞き取れなかったり、
正直、このケースも誤解だとは思うのですが、
子供は学校が楽しくなくなったようです。

ある時、担任から電話がかかってきました。
だんだん学校に来なくなり、
ほとんど出席しなくなったというのです。

本人は毎日弁当を持って家を出ていましたから、
親にしてみれば青天の霹靂……!

聞いてみると、学校へ行くのが嫌なので、
本屋で漫画を立ち読みしていたり、
公園で時間をつぶしたりしていたようです。

そんな生活を1か月以上送っていたのでした。

親に心配をかけないように家だけは出る……。
T生は当時、リストラされたサラリーマンが、
日がな一日公園でたむろ姿と重なって、
切なくなってしまいました。

とりあえず、行きたくないのなら家にいればいいと、
遊びに行きたければ出かければいいということにし、
担任の先生と善後策を相談することにしました。
(つづく)