執刀医を選択できるか? | ラフィーネさんのブログ

執刀医を選択できるか?

重篤な病気の手術は、患者家族ならば、
誰しも名医に執刀していただきたいものです。

しかし、ツテやコネがあるわけではないからと、
あきらめている人も多いのではないでしょうか。

T生がなぜに名医にこだわるのか、
それは、手痛い経験があったからです。

一番下の子供が慢性中耳炎で鼓膜が破れており、
小さなころから両耳がよく聞こえませんでした。
当然プールなどには入れません。

ある程度大きくならないと手術ができないということで、
近所の耳鼻咽喉科に通院していました。
失礼かもしれませんが、その治療はいまから思うと、
ただ耳から出る膿を掃除しているだけ……?

18歳の時にいい病院だからとTという大病院で手術。
中堅の医師が執刀医でした。

退院の時、外に出た息子が「うるさいなぁ」ともらし、
手術が成功したのだなと感動したものです。
しかし、それは束の間の喜びにしかすぎませんでした。
右耳の鼓膜から滲出性の膿が出るようになったからです。


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(サフィニア)

それからです。私ども夫婦が真剣・必死に
病院と医師を調べるようになったのは……。

家内がK病院のA院長を見つけました。
注目すべきは、神尾記念病院の副院長が
開院した個人病院で、HPに「院長自らが
神尾記念病院で手術をする」と書いてあった点です。

神尾記念病院は耳鼻咽喉科の名院です。
全国から耳鼻咽喉科の難病患者が集まります。
しかし、たくさんの医師がいるわけで、
どなたに手術をしていただけるかわかりません。

その点、A医師は副院長経験者ですから、
同病院でも第一級の手技を持っていたことが分ります。
手術は慢性中耳炎に対する鼓室形成術というものです。

受診してからの経緯は本当に
患者・家族を安心させてくださるものでした。
手術の説明は、心臓病のK医師と同じ、
必要過不足のない簡潔なもので、最後に
「お任せください」と言ってくださいました。

手術後の説明も、その第一声はにっこり笑って、
「うまくいきましたよ」というものでした。
その後、図解をしながら簡潔に手術内容を説明し、
「いい青年ですからね、助けてあげたかった」
と結んでくださいました。

その時、T生はありがたく深々と頭を下げました。
その後も時折、病院に行き診ていただいていますが、
何ら問題なく数年が経過しています。

T大病院の担当医も親切な医師でした。
患者に親身ないいお医者さんだったと思います。
しかし、格の違いは否めません。

手術も失敗したとは言えなかったのでしょう。
難しい手術で完治しないかもしれないと、
術後の説明でも言われていました。

難しい手術であればあるほど、
執刀者によってこれほどの違いがあるのです。

実は、心臓弁膜症のK医師も心臓病の名院、
榊原記念病院の副院長をされていました。
そして、K医師が開院したH病院のHPには、
「K医師自らが手術をします」と書いてあります。

コネなどなくとも名医の執刀を受けることは、
決して不可能ではないのです。