スパコン「京」世界2位 | ラフィーネさんのブログ

スパコン「京」世界2位

「コンピュータ革命 最強×最速の頭脳誕生」、
このNHKスペシャルを興味深く見ました。

“世界最速”の計算能力を誇るスパコン「京」と、
人間の言葉を理解し、全米クイズ王を破った
“世界最強”の人工知能「ワトソン」を取り上げ、
これらスーパーコンピュータが私たちの社会に
どう影響するか、分りやすく構成されていました。


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(巨大なスパコン京の威容、理化学研究所)

スパコン京の計算速度が世界第1位になったのは、
昨年のことでした。2009年の事業仕分けで
「なぜ2位ではだめなのか」と話題になっただけに、
大きなニュースになりました。

毎秒1京回の計算能力を達成!
名称にもなった「京(けい)」という単位、
1兆の1万倍だそうです。

注目すべきは、この途方もない計算速度が、
何を意味するかです。

たとえば、画期的な抗がん剤の開発。
これまで3年かかっていた計算をわずか1日でこなす
「京」の登場で、夢の新薬が期待されています。

なぜ抗がん剤の開発に計算が必要なのか?
タンパク質と化合物の組み合わせが多岐にわたり、
その組み合わせの検証だけに3年かかっていました。
開発に時間がかかった所以です。

それを1日でやってくれるわけですから、
大幅な時間短縮になります。

その他、地震の防災シュミレーションにしても、
膨大なデータを処理することが必要ですが、
京によって可能となったのだそうです。

私たちの身近な生活にもかかわってきますので、
ぜひ再放送のさいはお見逃しなく……!

と、このことをブログ記事にしたいと思っていましたら、
2週間後、突然、下記のニュースが入ってきましいた。

「理化学研究所と富士通が共同開発中のスーパーコンピュ
ーター「京(けい)」が、18日に発表になったスパコンの
性能ランキングで世界最速の座から転落、2位になった。
首位は米IBM製「セコイア」。計算速度は毎秒1京(京
は1兆の1万倍)6000兆回余りで、京の約1.6倍だった。
(6月19日、日本経済新聞)」

たった1年しか世界一の座を守ることができませんでした。
開発競争というのは厳しいものですね。



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この日経記事中の表には5位までしか出ていませんが、
ランキングの上位10位の半数はIBM製でした。
アメリカの層の厚さを見せつけられた感じです。

富士通の山本社長は「世界一を取り戻したい」
と意欲を示しているそうです。期待したいですね。