身障者と共に生きる
早朝散歩の途中、突然足が止まってしまいました。
時折お会いする中年のご夫婦(?)を見かけたからです。
幹線道路の反対側を歩いておられたのですが、
なぜかいつもと様子が違います。
奥さまは身体障碍者。
小柄な体に度の強いメガネをかけ、足がご不自由な様子。
杖をつき、もう一方の手をご主人の腕に絡めて歩いています。
ご主人の目線は下方向、いつも足元を見ています。
歩幅を奥様に合わせ、ゆっくりゆっくり歩いています。
しかし、今日はちょっと様子が違いました。
奥さまの立ち位置が少しご主人から遅れ、
なぜか引きずられているような感じです。
いつも物静かに黙々と歩いているのに、
今日はわめき声のようなものが聞こえてきます。
突然ご主人が立ち止り、
後ろを向いて奥様の顔を両手で挟み、
何やら怒っている様子……。
今度ははっきりと奥様の泣き声が聞こえます。
いったい何が起こったのでしょう。
その後もご主人の歩調はいつもより少し早く、
奥さまは必死にご主人の腕につかまり、
泣きながら急ぎ歩きをしています。
そんな様子が40~50mも続き、
段々といつもの歩調になり声も聞こえなくなりました。
早朝とはいえ6車線の幹線道路なので、
なにがあったのか、T生には皆目見当がつきません。
何やらいたたまれない思いのみが残りました。
人間、身近に生活していればいるほど、
食い違いは起こるものです。
そこに身障者(病人)と世話する者という関係が
加われば、さらに微妙になることでしょう。
(ドクダミ。散歩しているといたるところで見かけます)
T生は思わず同い年の知人女性・Hさんを思い出しました。
4~5年前、彼女が身障者の方と結婚したと知らされました。
ボランティア活動をしていて知り合ったとのことでした。
「私がいなければだめなの……」
こう言って彼女は結婚に踏み切ったようです。
心が通い合っているお二人には失礼かもしれませんが、
相手の方を知らないだけに、驚くしかありませんでした。
大変な生活が待っていることは目に見えているからです。
若い頃はソーシャルダンスが好きな華やかな人でした。
その後の人生で彼女の雰囲気はすっかり変わったようです。
どんな選択にしろ、幸・不幸はその人次第です。
選択が選択だけに普通より困難な生活を送っているはずです。
それだけに、濃密で幸多きことを祈るばかりです。
早朝のご夫婦にも「お幸せに」と同じ思いが残りました……。
時折お会いする中年のご夫婦(?)を見かけたからです。
幹線道路の反対側を歩いておられたのですが、
なぜかいつもと様子が違います。
奥さまは身体障碍者。
小柄な体に度の強いメガネをかけ、足がご不自由な様子。
杖をつき、もう一方の手をご主人の腕に絡めて歩いています。
ご主人の目線は下方向、いつも足元を見ています。
歩幅を奥様に合わせ、ゆっくりゆっくり歩いています。
しかし、今日はちょっと様子が違いました。
奥さまの立ち位置が少しご主人から遅れ、
なぜか引きずられているような感じです。
いつも物静かに黙々と歩いているのに、
今日はわめき声のようなものが聞こえてきます。
突然ご主人が立ち止り、
後ろを向いて奥様の顔を両手で挟み、
何やら怒っている様子……。
今度ははっきりと奥様の泣き声が聞こえます。
いったい何が起こったのでしょう。
その後もご主人の歩調はいつもより少し早く、
奥さまは必死にご主人の腕につかまり、
泣きながら急ぎ歩きをしています。
そんな様子が40~50mも続き、
段々といつもの歩調になり声も聞こえなくなりました。
早朝とはいえ6車線の幹線道路なので、
なにがあったのか、T生には皆目見当がつきません。
何やらいたたまれない思いのみが残りました。
人間、身近に生活していればいるほど、
食い違いは起こるものです。
そこに身障者(病人)と世話する者という関係が
加われば、さらに微妙になることでしょう。

(ドクダミ。散歩しているといたるところで見かけます)
T生は思わず同い年の知人女性・Hさんを思い出しました。
4~5年前、彼女が身障者の方と結婚したと知らされました。
ボランティア活動をしていて知り合ったとのことでした。
「私がいなければだめなの……」
こう言って彼女は結婚に踏み切ったようです。
心が通い合っているお二人には失礼かもしれませんが、
相手の方を知らないだけに、驚くしかありませんでした。
大変な生活が待っていることは目に見えているからです。
若い頃はソーシャルダンスが好きな華やかな人でした。
その後の人生で彼女の雰囲気はすっかり変わったようです。
どんな選択にしろ、幸・不幸はその人次第です。
選択が選択だけに普通より困難な生活を送っているはずです。
それだけに、濃密で幸多きことを祈るばかりです。
早朝のご夫婦にも「お幸せに」と同じ思いが残りました……。