母の日
明後日(5月13日)は「母の日」です。
中日新聞にこんな記事が載っていました。
「国際的な非政府組織、セーブ・ザ・チルドレンは8日、
世界の165カ国について『お母さんに優しい国』を国別
にランク付けした報告書を発表、首位のノルウェーをは
じめ北欧諸国が上位を占める一方、日本は30位だった。
(ロンドン共同)」
判断基準がどこにあるのかよく分かりませんが、
“世界の目線”が分かって興味深いものがあります。
結果はともかく、母を思う気持ちだけは、
世界共通なのではないでしょうか。
十億の人に十億の母あらむもわが母にまさる母ありなむや
これは真宗大谷派の僧侶・暁烏敏(あけがらす はや)の短歌です。
全集もあり著名な思想家といってもよい人物ですが、
今日では知る人も少なくなりました。
しかし、言いえて妙、誰もが納得する歌ですね。
そこで、思いつくままに母の詩歌を拾い集めてみました。
たわむれに母を背負いてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず
石川啄木の短歌は分かりやすく、
心情が吐露されていて大好きな一首です。
みちのくの母のいのちを一目見ん一目見んとぞただにいそげる
はるばると薬をもちて来しわれを目守りたまへりわれは子なれば
寄り添へる吾を目守りて言ひたまふ何かいひたまふわれは子なれば
この三首は斎藤茂吉「死にたまふ母」よりの抜粋です。
代表作『赤光』の中にあります。
「われは子なれば」という一節に心を打たれました。
そこで「死にたまふ母」全首を読み返してみました。
若い頃どのような思いで読んだのか忘れてしまいましたが、
茂吉の母を思う心情が身に染み、改めて感動しました。
自分も「歳をとったのだなぁ」と実感したものです。
(『おかあさん』詩・サトウハチロー
画・いわさきちひろ 講談社刊)
おかあさんはわたしを生んだの
それから
わたしをそだてたの
それから
わたしをたのしみにしていたの
それから
わたしのために泣いたの
それから
それからあとはいえないの
よく知られているサトウハチローの『おかあさん』です。
そこから「おかあさんはわたしを生んだの」を選びました。
そこはかとなく母を恋う気持ちが伝わってきます。
やはりこの詩集を外すわけにはいきませんよね。
T生も老母の声が聴きたくなりました……。
中日新聞にこんな記事が載っていました。
「国際的な非政府組織、セーブ・ザ・チルドレンは8日、
世界の165カ国について『お母さんに優しい国』を国別
にランク付けした報告書を発表、首位のノルウェーをは
じめ北欧諸国が上位を占める一方、日本は30位だった。
(ロンドン共同)」
判断基準がどこにあるのかよく分かりませんが、
“世界の目線”が分かって興味深いものがあります。
結果はともかく、母を思う気持ちだけは、
世界共通なのではないでしょうか。
十億の人に十億の母あらむもわが母にまさる母ありなむや
これは真宗大谷派の僧侶・暁烏敏(あけがらす はや)の短歌です。
全集もあり著名な思想家といってもよい人物ですが、
今日では知る人も少なくなりました。
しかし、言いえて妙、誰もが納得する歌ですね。
そこで、思いつくままに母の詩歌を拾い集めてみました。
たわむれに母を背負いてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず
石川啄木の短歌は分かりやすく、
心情が吐露されていて大好きな一首です。
みちのくの母のいのちを一目見ん一目見んとぞただにいそげる
はるばると薬をもちて来しわれを目守りたまへりわれは子なれば
寄り添へる吾を目守りて言ひたまふ何かいひたまふわれは子なれば
この三首は斎藤茂吉「死にたまふ母」よりの抜粋です。
代表作『赤光』の中にあります。
「われは子なれば」という一節に心を打たれました。
そこで「死にたまふ母」全首を読み返してみました。
若い頃どのような思いで読んだのか忘れてしまいましたが、
茂吉の母を思う心情が身に染み、改めて感動しました。
自分も「歳をとったのだなぁ」と実感したものです。

(『おかあさん』詩・サトウハチロー
画・いわさきちひろ 講談社刊)
おかあさんはわたしを生んだの
それから
わたしをそだてたの
それから
わたしをたのしみにしていたの
それから
わたしのために泣いたの
それから
それからあとはいえないの
よく知られているサトウハチローの『おかあさん』です。
そこから「おかあさんはわたしを生んだの」を選びました。
そこはかとなく母を恋う気持ちが伝わってきます。
やはりこの詩集を外すわけにはいきませんよね。
T生も老母の声が聴きたくなりました……。